第171話
千花side
このまま雨の中に溶けたいな…。
私の視界には水溜まりが広がっていた。
動けない…どうしよう……。
死ぬことはない痛みだ。
野垂れ死ねたら、少しは楽になれるのか?
身体に当たる雨が、少し強くなったな…なんて思う。
人が通る音がするが、誰も話しかけてこない。
関わったらめんどくさいとか思ってるんだろう。
雨の音が私を支配しようとした時、遠くで私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
それも鮮明に…。
「千花!!」
抱き上げられ、視界に入った叶斗は酷い顔をしていた。
「今運ぶからな、少しだけ我慢してくれ」
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