第159話

足だけ布団にかけて、叶斗に目をやる。



私が感じた胸騒ぎは当たったって事か…。



「ねぇ叶斗……」



スーッと髪に指を通す。



「無理にでも、ついて行けばよかった…」



触れるだけのキスを落とす。



生きてるん…だよね、?



「叶斗?」



少しだけ身体を揺する。



「叶斗、叶斗…」



目覚まして欲しい、名前呼んで欲しい…。



起きてよ。



じわっと目に涙が滲む。



「また、泣いてんのか?」



声が聞こえた瞬間、私は叶斗をギューッと抱きしめる。



「一緒、寝るぞ」



「…うん」

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