第149話

「うん、醜いなんて思わないよ」



「どうして?」



紫波さんはそんなに関わりがない。



「傷があるから醜いなんて、それは表面でしか見てない証拠。俺はその人がどんな人なのか、どんな考えを持っているのかの方が重要だから、かな」



あぁ、だから叶斗の扱いになれているのか…なんて思ってしまった。



私より…叶斗より遥かに大人だ。



「ねぇ、紫波さん…私も叶斗みたいに名前で呼んでもいい?」



私、紫波さんと仲良くなりたい。



この人に全て話しても大丈夫な気がする。



「いいよ。敬語も必要ないんじゃない?」



「うん!ありがとう、純夜」






* * *






私の言葉通り、終わったあとに鎮痛剤を打ってくれた。



けど、打つ程痛みもなかった。



念の為に純夜は打ったみたい。



「今後は眼帯で生活するの?」



「そうなる。だけど嫌じゃないよ?叶斗がね、どんな姿でも愛してくれるって言ってくれた。叶斗は信じたい」



「信じていいと思うよ。本当に叶斗と出会ってくれてありがとう」



「うん」

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