第55話

助けて、という私の言葉を合図に犯してきた。



「いやっ!…やめっ、ぁっ」



上も下もグチャグチャで、頭がおかしくなる。



気持ちいいなんて、そんな事は感じず、ただ早く行為が終わって欲しかった。



「しゅ、う!…朱羽!」



名前を呼んでも動けるはずないのに…朱羽に助けを求める。



「おねがっ…助けてっ……しゅ…う…」



私の顔は、涙やら唾液やら、汚い液で覆われている。



だけど朱羽の名前を呼ばないと…朱羽に助けを求めないと……私は堕ちる。



自分で自分を保っていられない。



「せ……んか、さま…」



余程うるさかったのか、私が朱羽の名前を呼ぶ度、朱羽の身体を掠める程度に弾を撃つ。



「っく……っ、うぅ…」



「泣くなよ〜。俺たちに犯されてキモチ〜だろ?」



気持ちいいわけねぇだろ。



オナホと同じ扱いしやがって…。



「もうっ……やめて」



「ア゛ァ゛?ならアイツか死んでもいいのかよ、なぁ?」



パァン!と響く銃声。



「ッ!?……朱羽を、殺さないでっ…」



「なら自分がどうするのがいいか、その頭でもわかるだろ?」



コクリと頷く。



「いい子だなぁ、そのまま犯されてろよ」






* * *






その後、散々イかされ、気絶させられた。



気絶した後は何が起こってたのか知らない。



ただの性欲処理にしか思わなかっただろうし、寄ってたかって女1人を犯したかっただけなのかもしれない。



朱羽を殺させない為、2人でここから生きて逃げるためには私の身体を使うしかなかった。



大元を殺さない限り、私に近付いてくる。



私が叶斗と朱羽と一緒にいるから、2人に迷惑がかかるの?



私さえいなくなれば、全ては終わるの?



ねぇ、誰か答えを教えてよ…。

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