第18話

寝てる千花に首輪を付けた。



黒の首輪が光る。



中にGPSは仕込んである。



スマホにも仕込んでおいた。



こんな事を自分がするとは思わなかった。



女に興味なかった俺が、だ。



「…ん、叶斗…」



「うん」



「…これ何、?」



ジャラと首に付いている鎖が鳴る。



「んー?千花は俺のもんだろ?その印」



「…ぇ」



「嫌か?」



千花の顔がだんだん青ざめていく。



俺にとっては興奮材料でしかない。



「逃げようとすんなよ。お前は俺のモンなんだ」



鎖を持ち自分に引き寄せる。



「かな、と?どうしたの?」



「どうもしてねぇよ?お前は俺の。それだけだ」



「う、うん…。私叶斗の傍から離れないよ?この首輪いる、?」



「必要だろ?目ぇ離すと俺から離れるし…お前朱羽ばっかかまってるだろ」



朱羽の名前を出した途端、顔を下に向けた。



事実を言って何が悪い。



「お前朱羽のことが好きなのか?」



その問いに答えてくれなかった。



それが俺は気に入らない。



「なぁ、答えろよ」



鎖を離し、頭を無理矢理上げて顔を見る。



その顔は泣いていた。



泣きたいのはこっちだっつの。



「俺が怖いか?」



その言葉にゆっくりと頷いた。



「……チッ」



掴んでた千花の頭を振り払い、ベッドから降りた。



「ぁうっ!?」



「この部屋から1歩も出るな、全て俺に従え」



無性にイライラする。



「お前が堕ちるまで部屋の外へは出させねぇ…」






* * *






この時には俺が【堕ちてた】。



どんな事をしても俺の傍にいてくれてありがとう。



心からお前を愛して良かったと思える。



待ってるからな…。

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