第15話

「はぁ…」



ドレス着たままは寒い。



上に羽織るものがないし、もう夜になった。



お腹すいたなー。



公園のベンチで寝るのも仕方ないか。



横になって目を瞑る。



思い出すのはさっきの光景。



知らない女とのキス…。



やっぱり信じなきゃ良かったかな。



開きかけてた心を閉ざしていく。



「ねぇ君、こんなところで何してるの?」



目の前に男の人がいた。



「…何も」



「寒くない?寝泊まりさせてあげるから来なよ」



暖かい部屋で寝れるならそれでいいと思いついて行った。



美菜みな、服貸してやって」



「は〜い。美菜です!よろしくね!」



地下のバーみたいな所に連れていかれた。



「はい、これとこれ。奥に部屋あるから使っていいよ。足りないのあったら遠慮なく言ってね!」



「ありがとう、ございます」



「奥の部屋今は誰も使ってねぇから好きに使えよ」



見知らぬ人を勝手に泊まらせることに抵抗ないのか?



私は言葉に甘えて部屋を使った。

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