第4話
「……ん」
光が眩しくて目が覚めた。
朝…?何時だろ…。
「起きた?おはよ、千花」
「……はよ…」
寝ぼけたまま返事した。
どのくらい寝てたんだろう。
「飯食うか?」
「ん。今何時?」
「13時。ぐっすり寝てたな」
「13時!?なんで起こしてくんなかったの?てか仕事してないの?」
お昼過ぎまで寝てたとか最悪。
てか、ベッドの上にいるのは何故?
でもこんなにぐっすり寝れたのは久しぶりかも。
「あー、知りたい?」
「…別に」
仕事なんて興味無い。
誰がどこで何してようと自分に関係がないから。
それに知って後悔する事もあるから、知らない方がいい時もある。
「いずれ知られるだろうし今言うわ」
「あっそ」
「表は会社の社長。本業は裏の方」
「裏?」
「私から説明しますね、千花様」
「朱羽。いつの間に居たの?」
「あぁ゛?なんで千花がお前のこと呼ぶんだよ」
呼び捨てで大丈夫って言ってくれたから私は呼んだだけ。
私が誰を呼ぼうと良くない?
「俺のことも呼べよ、千花ー」
不貞腐れてこっちを見てきた。
「なんで?」
「呼んでくれないから」
「呼ばなくていいじゃん」
なんで私に呼んで欲しいわけ?
「千花の命は俺が貰ったんだ。わかってるよな?」
はは…。顔怖。
「先程の話ですが、叶斗様は裏の仕事の長です。裏の仕事とは詐欺、麻薬、売春など様々な仕事のことをいいます。そこの組長です」
やっぱり。まともな人間ならこんな家に住めるわけねぇよな。
「怖くねぇか?」
「怖くねぇよ、そんな事だろうと思ってたから。一般人がこんな家に住めるわけねぇから」
「怖くねぇのか。よかった」
何がよかっただよ。普通の人じゃねぇことくらいわかるわ。
「飯、何食いてぇ?」
「……魚…食えない」
「ははっ、食いてぇもん言えよ」
「…肉」
「持ってこい」
「かしこまりました。失礼します」
ご飯を持ってくるため朱羽は部屋から出た。
「魚アレルギーか?」
「…………吐く」
「そうか」
それからご飯がくるまでお互い無言だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます