第86話
その日の新次郎さんはやっぱり少しいつもと違って…シャワーを浴びることなくそのまま寝室に向かい私をベッドに寝かせてその上に覆いかぶさる
「……あ、あの…」
「ん?なんだよ…あぁー…今日は俺が上でいいから、紬葵はそのままでいーよ」
「あっ…そうじゃ、なくて、、」
待って……っと、手を伸ばしてもその手を掴まれシーツに縫い付けられる。心做しかいつもより熱い彼の体温が、私の身体に触れる度に同じように熱く上昇していく。
肌に押し当てられる彼の唇が熱くて…いつもより荒い息遣いに、少しだけ不安が募る。
「……紬葵っ、」
身体を重ねるとき、私の名前を呼ぶ彼の少し掠れた声が大好き。ずっとずっと…聞いていたいって思う。─…だから、、
毎日のように身体を重ねていたから…嫌でも気付いてしまう。いつもより動きが荒くて、前戯なんてほとんど無いような余裕のない…彼らしくない抱き方に、どうしても違和感を抱いてしまう。
……一体、何があったの?
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