第53話

結局、私の体力が尽きて布団にくるまったことで今夜も解放されたのですが、、同じ布団に入って私のことを後ろから抱きしめる彼は…もちろん胸に手を添えることを忘れない。




寝落ちするまでのこのまったりタイムが最高に幸せだったりするので…頑張って起きていたいと思う。




「まだ起きてんのか…?」



私より早く眠ることの無い彼に尋ねられ、小さく頷いてみせるとチュッ…っと背中にキスが落とされた。




「…あの、新次郎さんっ」



「んー…?なんだよ」



「ずっと、聞きたかったことがあるんですけど」



「……なに?」



「なんて言うか、その…刺青みたいなやつ、、」




っと、そこまで口にしたところで「あー…はいはい。それね」と言葉を渡られてしまい、、



「何で俺の身体にはどこにも墨が入ってねぇんだって言いたいんだろ?」



なんて確信づいたことを言われてしまい、自分から聞いたくせに…思わず黙り込んでしまった。

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