第34話

「─…お疲れ様でした」



日勤と夜勤、別で雇われているので…私は基本夜勤の仕事をすることはない。極たまに人が居なくてどうしても…という時だけ入ったりするが、基本18時には上がれる。




実は今朝、"俺 専用"とメモされたスマホの隣に昨日私が借金取りに投げつけたカバンが一緒に置かれていた。




財布の中の現金は空だったが…クレジットカードや貴重品などは無事で。あの騒動の中で私のカバンを取り返してくれていたことに感動したが、どうしてすぐに返してくれなかったのだろうか…という疑問も一緒に生まれた。






──…もしかして、中を確認された?




私がどこの誰で、どういう人間なのか調べるために…寝てる間に私物を漁って色々調べたりしたのだろうか?




見るからに普通の人ではなかった新次郎さん。色々調べる手立てはありそうな気がする。




そうとなれば…もう私なんて用済みだ、と切られてしまったりするのだろうか?あのマンションに帰ったら、遥馬の時みたいに既に引っ越した後で…やっぱり気が変わって昨日の借金取りが待ってたりして、、




だいたい、彼が"いい人"だとは限らない。実はあの借金取りの人達とグルで…本当は更に金額を上乗せする為に昨日私とあんな行為をっ…

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