第15話
「……よろしくお願い、します」
もう、失うものなど何も無い。ダメだったらその時に考えればいいじゃないか。とりあえず私は今日、自分が寝る場所を確保出来れば…それでいい。
「ん、契約成立ってことで─…あぁ、俺の名前は
そう言って笑った新次郎さんが手に持っていたタバコを携帯灰皿にしまった時─…
乾燥機が終了した音がその場に鳴り響いて、先程…雑に乾燥機の中に放り込んでいた衣類を新次郎さんが取り出しに向かったのだが、、
「……は?なんだこれ?!何で縮んだ?!」
どうやらその女物のワンピースは乾燥機にかけてはいけない素材だったらしく…無惨にも子ども服のようなサイズ感に縮んでしまっている。
「あんのガキっ…覚えてろよ、、、」
怒りで震えている彼を見ていると、なんだか天然な一面を見られたような気がして…少し気が抜けた。
どうなるか分からないけど、やれるだけの事はやってみよう。悲観してる暇なんてない…この人との奇妙な関係はまだ、始まったばかりだ。
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