第90話

次の日の朝、熱も下がらなかった私は仕事を休んで病院に行った


診断は風邪だった


インフルエンザじゃないことに胸をなでおろした


冬弥からは何度か心配のメッセージがきていた


体調を崩してここまで誰かに心配されるのはどらくらいぶりだろうか


《病院行ってきました。風邪でした。 友梨》


メッセージを入れて10分後、返事がきた


《午後には行けそう。待ってて。 Toya》


《大丈夫。薬ももらったから。私のことよりちゃんと家で休んで。ありがとう。 友梨》


毎日大忙しの冬弥


こんなときにうつしたくなかった


《俺は大丈夫。着いたら電話する。 Toya》


何をどう言っても無駄なのは薄々わかっていた


私のために出来ることならしてくれる

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