第55話
周りのスタッフさん達がザワザワと集まり始めると、先程まで不敵な笑みを浮かべていた早川凛が、シクシクと俯き始めた
「本当にごめんなさい。わざとじゃないんですぅ…マリーさん怒鳴らないで…」
その豹変っぷりに、私と真希は開いた口が塞がらなかった
「ま、まぁまぁ、わざとじゃないようなので、マリーさんも落ち着いてくださいよ」
「凛ちゃん、メイク直して撮影始めようか」
明らかにスタッフの対応が早川凛を庇っていた
今水をかけたのは、わざととしか思えない
それなのに、まるで悪いのはマリーさん
腫れ物にでも触るかのような対応に、モヤモヤする
「ごめんなさいね。何か代わりの服を用意するわ」
でもマリーさんは、そんなスタッフの対応にも慣れていると言った感じだった
まるで、いつものことと言わんばかりに
『いえ、すぐ乾きます。でも今日はこの辺で失礼させていただいても大丈夫ですか?』
「もちろんよ。早く温まらないと風邪でもひいたら大変だもの」
『では今日は失礼しますね。ありがとうございました』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます