第42話
『あぁ…思い出したくないことを思い出しちゃったな』
カフェを出て真希とフラフラ歩きながら、誠二とのことを思い返す
「ごめんね?あたしが見つけちゃったばっかりに」
『なーに言ってんの。真希は何も悪くないよ。私こそごめんね?折角楽しく過ごしてたのに』
「いーの。それにさ、友梨にはもうあんな男より断然素敵な彼氏がいるじゃない♪」
『う、うーん…』
「何よその煮え切らない返事は。そのうちさ、友梨のためにラブソングとか歌ってくれるかもよ?」
茶化すように笑う真希
『な、ないない!そんなことあるわけないでしょ!』
考えてもいなかった
私のためになんて
「なんでよ?作詞作曲してるんだから有り得るよ!きゃー!楽しみすぎる!」
『何で真希が照れてんのよ』
「だって友梨のためだけに作られるんだよ?一生残るんだよ?素敵すぎるぅ!」
『だから作られないって…』
私だけのため…
もし本当にそんなことされたら…
「でもさ、本当に良かったよね。あんな酷いことされて、前に進むのって本当に怖いと思うし。でもこれでわかったのよ」
『?』
「友梨くらいの女は、並大抵の男じゃ相手になんないのよ!相応しくないのよ!でしょ?」
昔のことを思い返して少し落ち込んだ私を励ましてくれる真希
いつもそうやって元気をくれた
『ありがとう真希。本当に婚約おめでとう』
「ありがとう友梨」
誠二のことが発覚した時も、支えてくれたのは真希だった
私のぶんまで怒って泣いて…
本当にいい親友を持てた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます