第43話

なんて思いながらもしっかり熟睡したあたし。

七時すぎに天真に起こされた。

声掛けても肩を揺すっても、なかなか起きなかったらしいあたし。恥ずかしすぎる。


「もう少しで起きなかったら、唇にキスでも出来たのにな」

なんて笑いながら言う天真に、頬を染めながら枕を投げつけた。



昨日入れなかったからシャワーをしないとと思っていると、天真が「俺もシャワーしたい」と、言い出したのでまずあたしが先に入る事にした。

色々迷惑?かけたような気もするし、シャワー貸したくないとか言えないよね。


急いでシャワーをして出ると、ローテーブルには、サラダとフワフワなオムレツ、野菜スープが並んでいた。見るからに手作りなそれに、目を見開くあたし。


「天真、これどうしたの?」


「冷蔵庫の中勝手に漁って作った。良かったか?」


「手作り?ありがとうー!料理出来たんだね?」


「弟と男暮らしだし、これくらいなら出来る。毎回出前やインスタントも味気無いしな」


「これくらいならって、凄いよ!作ってくれてありがとう!」


「こんなんでよけりゃ、俺と付き合えば毎日作るぜ?」


「…それは、遠慮しとく」


「つれないな」


そこで気付く。一人分のご飯しかテーブルに用意されていない。





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