遊雷

こんなに簡単でいいの?

こんなに僕に都合よくていいの?

りんが僕と約束するなんて。

神との約束は何よりも重い縛りになる。

これでりんは完全に僕のもの。

もうどこにも逃げられなくなった。


「んっ……/////」


僕が少し腰を動かすとりんがさっきとは違った反応をする。


「遊雷…さっきと少し違う、んっ/////」


甘い声を上げて僕を締め付けて…


「可愛い…/////」


もう僕の形を覚えようとしてるんだ。

そうだよね、もう僕のものだもんね。 


ほんの少しでも気持ちいいと感じたのならもうこっちのもの。


なんだけど…


「りんの中気持ちいい…。」


僕もあんまり余裕ないなぁ…。

いつも誰かと遊んだ時はこうはならないのに。

むしろ、いつも退屈で何となく気持ちいいだけでこんな満たされた気持ちにはならない。


だからかな…


「出したい…。」


どうもさっきからそれしか考えられない。


「出す…?」


あぁ、そっか。

りんは何も知らないんだった。

気をやる事の意味すら知らなかった子なんだから。


「うん。

りんの中で気持ちよくなっていい?」


まだ返事も聞いてないのに腰を動かしてしまう。


「う゛っぅ…あっ…///////あんっ//////」


明らかにさっきとは違う嬌声、このまま中でも達せるように僕が仕込まないとね。


「可愛い…可愛いね、りん。

可哀想に、全部僕のものになっちゃったね?」


これでもう僕から逃げられない。

僕の贄になって、抱かれて…正直傷だらけだよ?

嫁になんかいけないだろうな。

行かせる気なんてなかったからこの方が都合がいいけど。


それより、中がゆっくり濡れてうねってきた。



「あっ…!!遊雷…なんか変…/////

奥が変なのっ…//////」


感じやすい子だとは思ってたけどこごまでとは。


「あんっ…あぁっ…遊雷っ…//////

遊雷ぃいっ/////」


僕の名前を必死に呼んで仰け反るりん。


もう気をやる寸前かな。

なら僕も一緒に気持ちよくなりたい。

理性なんか捨て去るように腰を動かした。

この快感で頭が馬鹿になるのが分かる、腰だって溶けそうだ。


「っ!っ!りん…!」


「ゆうらっ/////ぎもちいぃっ///////

もう無理ぃい//////

あ゛ぁあぁあっ////////」


りんが気をやった時の強烈な締めつけに耐えられなかった。


「ん゛っ…!」


最後に腰を強く打ち付けた瞬間、声が漏れるほどの快感に包まれて…


「はぁ…はぁ……あぁ………最高。」


僕はりんの中を汚していた。


「りん…大丈夫?」

「………。」


あれ?放心してるのかな?


「りん、あ。」


落ちてる…。

そっか、そうだよね。

頑張ってたもんね。

痛いの必死に我慢して僕を受け入れてくれた。

僕も少し大人気ない事したなぁ。

待ってあげられなかった。


朝になって冷静になって考えたらこんな僕の元から逃げ出したくなるかもしれない。


でも、もう遅い。


「約束したもんね?」


僕とずっと一緒にいるって。

どんなに僕を嫌おうが憎もうがりんはもう僕から逃げられない。

それはいいんだけどりんに嫌われるのは嫌だ。

りんに嫌いだって言われたら上手く息ができない気がする。


本当、僕どうしちゃったんだろう。



今までどこの誰に嫌われても憎まれてもどうでもよかったのに。


りんにだけはそんな感情を向けてほしくなかった。


初めての感情が突き抜けた。

手に負えないような不安と恐怖。

りんに嫌われる事がとにかく嫌だ。

男を知らない体をあんなに乱暴に暴いて泣かせて…

僕から逃げ出したくなっても無理はない。

明日の朝、りんに嫌悪の感情を向けられたらどうしよう。


もう嫌いだって、僕が怖いって言われたら…

いや…そんなこと言ったってもう遅い。



 

僕との約束を反故にはできないからね。


そうだ…そうだよ。

りんは僕から逃げられない。

だから僕はこんなにも怯える必要はない、りんとはずっと一緒にいられるんだから。


明日の朝になって目が覚めたら僕が何から何まで世話すればいい。


その時に…あ、駄目だ。

明日、落神殺しに行くんだった。


しかも朝一で。

どうしよう…りんが起きてしまったらりんの世話ができない。

それどころかやる事だけやって朝に消えた軽薄な男に思われるかも。


そんなの絶対に嫌だ…


「どうしよう……どうしよう……。」


何か考えないと…、りんに嫌われたくない。

憎まれたくない…。

いくら何か考えようとしても何も浮かばなかった。


それもそのはず。

僕は今まで女の顔色を伺った事がなかった。

みんな、本当にどうでもよかったから。

ただ、楽に遊べて後腐れなければそれでよかった。

けどりんは違う。


何もかも違うのに…。


何も思い浮かばない自分が情けない。


結局そのまま打開策は見つからず、僕は朝を迎えることになった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る