遊雷

雷牙に揺らされながら聞こえてきた泣き声。


それは何度も聞いたことのある声だ。


そして、僕がここ最近ずっと探していた声でもある。


よく見ると、雷牙の後ろで贄を虐める神が一人。


その贄はボロボロで痩せ細っていて、泣いていた。


贄の顔を見た途端、僕の中で抑えきれない怒りが込み上げる。


哀れな贄は…


「りん…。」


君だった。

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