第47話
「………関わりたくないだなんて、思うわけないじゃないですか…」
「…!」
「あたしは、アカネくんにたくさん、助けられてきた身ですよ…?」
八神さん達から逃げてきたあたしを助けてくれた時も、
翡翠さん達があたしを遠ざけようとした時も、
こうして、一緒にいてくれる今も、
「いつだって手を差し伸べてくれたアカネくんは、あたしの中でずっと、」
「……」
「ひっ、」
「…ひ…?」
「ひっ、ヒーロー!!!…みたいな、存在…で」
「……急に声がちっさい」
「だからっ!!」
「急に声がでかい」
「…あたしが引くっ、なんてことは、まずないと、言いますか」
「ホントに?」
「ほっ、本当です!神に誓います!たとえアカネくんがどんな生まれで、どんな姿であっても、アカネくん自身は変わらないのですから、」
「……」
「あたしは受け入れます、何度でも!」
「……それは、来世でも?」
「えっ、…あ、はい!来世でもっ!」
笑ってそれを伝えると、アカネくんは何かを考えるように少し間を空けた後、まるで答えを見つけた子供のように、小さく綻び、「うん」と。
「ほらね」
「…?」
「やっぱり、トップは光になれた」
「えっ、」
「……受け入れてくれなかったらどうしようかと思ったけど、杞憂だった」
「…光って……あたしはまだ何もっ、」
してない、
「信じてよかった、」
そう言おうとして、遮られる。
「トップを信じてよかった」
そんな、勿体ない言葉で、
あたしには、似合わない言葉で、遮られる。
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