第2話

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【能力:盗人の本懐】

 能力1:認識阻害

 己の認識をゆがめ他者から把握されなくなる

 己よりもランクが高い能力者には効果が効かない


 能力2:物質掌握

 他者の物を己の物にする

 物質には触れなくても視界に入り認識できれば物質を掌握可能


【能力:戦神の寵愛】

 能力1:能力上昇

 己のレベルアップ時80%の確率で2倍能力値が上昇する


 能力2:戦闘の知恵

 全ての武器が使用可能になる

 また、呪いが付与されている武器も無効化して使用可能


 能力3:健康体

 状態異常無効化

 身体が破損しても時間経過により修復される


 Level:1

 攻撃:17(+15)

 防御:14(+10)

 知力:10(+2)

 速さ:18(+8)

 俊敏:15(+6)

 器用:11(+3)

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「ちゃんと追加されてる......よっしゃ、、!!!」


自分の直感を信じてよかったと心底感じながら喜びに浸っていた。

とりあえずやることも一通り終わり達成感を感じながらベッドにダイブしてSNSを開く。

そしておすすめをスクロールして当てもなく流し見していると一つの投稿に目をとめた。


「カードだ........」

気づくやいなや投稿の文章を読む。

 

[なんかプレゼントボックスみたいなの浮いててそこからカードでてきたんだけどこれなに???私だけ???]


(いやぁそうなるよね!!!めっちゃ気持ちわかるぁ~~~)


なんて考えながらその投稿についている返信を見ると


[え、私もあった]

[まじじゃん、えなにこれ]

[歩いてもついてくる......:;(∩´﹏`∩);:]


などなど、人々がカードの存在に気づき始めていた。


「やっぱ変におもうよね.....でもまだこのカードの使い方に気づいてる人は見た感じいないっぽい、、??てことはまだこの投稿者も手元にカードあるってことで......」


能力説明文に明記されていた一文

「物質には触れなくても視界に入り認識できれば物質を掌握可能」


この文章がよぎった。

それからの行動は早かった。

カードの投稿を見ながら能力を使用した。

すると不思議なことにスマホの液晶の中に手が入り込み物質を掴んだ感覚がして液晶から手を抜き取った。


「まじでいけたじゃん.........まじか。」


 自分の感の良さに恐怖を覚えつつも考えがあたっていたことにうれしくなった。


「まてよこれ、【ランク】なんて大層なもんがわざわざ書かれてるんだから承認欲求の高い人達は高いランクがでたら投稿し始めるんじゃ......!」


これぞネット時代のいいところとばかりに私はカードと検索して様々な投稿を確認していった。


「お、Aランク......Sランクも....!!!!」


考えはどんぴしゃだった。

すべての人がSNSをやっているわけではないので割合とかはわからないがそれでも2時間で32枚ほどのカードを入手できた。

Sランクが8枚、他24枚がAランク。

高ランクに絞ってとることができるのはSNSのいいところだな~と、のんきなことを考えていると「カードが手元から消えた。」

という投稿がバズりはじめていた。


「やりすぎたか.......」


どんな能力があるかもわからない中、これ以上敵をつくるのは得策でないかもしれない。

と考え、新たに手に入れた32枚のカードをカードケースにしまい風呂に入ろうと立ち上がった。


その時、立ち上がることもできないほどの身震いがした。

それと同時に世界が歪んだ。

そんな気がした。






多分時間でいったら数秒の出来事。

だが、私にはそれが何分にも何時間にも感じられた。


気のせい。

そう思いたかったが多分違う。

悪い予感がする。

私は昼間に行ったあの大通りに行くことにした。


「っは、は、ははっ.........」

 能力値が上がったからだろうか。自分足なのに自分の足ではないほどの速度を出しながら進んだ先に待っているのは血だまりだった。


午後19時この日に起こった出来事を、人々は【人類の崩壊】と呼んだ。

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