第5話 続き
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休憩を終えて、フライパンにオリーブオイルをひいて、火を付け切っておいた玉ねぎを入れる。良く炒めて飴色になったら、漬け込んでおいた鶏肉を入れ、少し炒め人参とじゃがいもを入れて少し焼、切ったトマト、牛乳、ニンニクチューブ、赤ワイン、蜂蜜、カレー粉、コンソメを入れて良く混ぜる。
弱火から中火で約30分煮る。
「ハルーラさん、僕違う作業するので、時々で良いんでカレーかき混ぜておいてください」
「分かりました」
「お願いします」
そう言って、僕は冷蔵庫からエビと鮭を取り出して、エビは下処理をして、鮭は塩を振って1口大に切る。ペーパーを被せて余分な水分を拭き取る。
その間に、鍋にサラダ油を入れて火にかけ、玉ねぎを炒めて、飴色になったらエビと鮭を加えて炒め、塩とホワイトペッパーを振り、白ワインを加える。じゃがいもと人参、ブロッコリーを加えて炒めて、水を注ぐ。
コンソメ、ローリエを加えて、沸騰したらアクを取り、少し火を弱めて約20分煮る。じゃがいもと人参、ブロッコリーに火が通ったら、しめじを加える。
次に休憩前に作っておいた、ベシャメルソースを入れて、時々かき混ぜ弱火でとろみが付くまで沸騰させない様に加熱し、塩で味を調整する。生クリームを加えさっと混ぜれば完成。
「よし、シチューは完成、、、、ぁ、もう30分経ってる」
完成して少し気を抜いて、時間を確認したらすでにカレーを煮込ませてから30分経っていたので、カレーの方に行く。
「ハルーラさん、カレーどうです?」
「ユリーリャ、うん、結構良い感じだよ。とろみを付いてるし」
「それなら、良かった。みなさん、完成です」
「本当、何か2箇所から美味しそうな匂いして、お腹がなりそうなぐらいだったし、」
「、、、、スンスンッ グリーンカレーとは違う匂いですね」
「本当だ!グリーンカレーはツンッて鼻を刺激する様な匂いだっだもんね!」
「前のカレーとは違うと思いますよ」
そう言いがら小皿にカレーとシチューを移し、毎度の事、シャルヤさんに最初に食べて貰う。まずはカレーを1口。
「パク モグモグッ 、、、、!何これ、ピリッとくるスパイスの辛さとトマトの甘さが癖になるし、蜂蜜が良いアクセントになってる!」
「はい、シャルヤさんの好評貰いましたよ!」
「パク 、、、、!モグッモグッ これ、学食とかであったら、良いのにな!」
「だね、辛さが結構食べやすくて、僕は好きだし甘さもあって良い」
「ナナセ姉!この人参とじゃがいも、柔らかくて美味しい!」
「ちゃんと味が付いてて、柔らかくて考えられてる」
「んっ!この辛さもっとあっても良いけど、これはこれで良い!赤ワインが良いんだな」
「良かった笑、はい、シャルヤさん次はシチューをどうぞ」
みんなが美味しそうに食べているのを嬉しいなぁ、何て思いながらシチューをシャルヤさんに食べさせる。
「パクッ モグッモグッ 、、、美味い、さっきのカレーとは違って辛くはない濃厚って言葉が合う。エビと鮭、じゃがいもの甘さが引き立って、ブロッコリーや人参も甘く感じて、これは普通に美味い」
「//何か、それはそれで、恥ずいですね。まぁ、みなさん、どうぞ」
そう言うと、みんな一斉にシチューを口にする。
「んっ!シャルヤの言う通りだ、このシチュー美味い。俺、ブロッコリーあんまり好きじゃないけど、これなら何個でも食べれるかも」
「わぁ、ジア坊にそれ言わせるぐらいだもんな。確かに、美味い、ユフィーネ、今度作ってくれ」
「分かったわ、死ぬ気で聞き出すから」
「いや、普通に教えますんで、んな怖い顔しないで」
「ハルーラ、このシチュー美味しい、鮭が濃厚!」
「ララネ、なら僕の鮭も少しあげる。そんなに美味しそうに食べてくれると僕も嬉しいし」
みんな楽しそうにカレーとシチューを食べる。僕は一旦みんなに聞く。
「良かった笑、それでどっちをアル様に食べさせる?」
僕がそう言うと、みんな一斉に僕の方を見て、少し考えてから、みんな考えがまとまったのか、口々と言葉に出す。ユフィーネさんから順に、
「ん〜、カレーかしら、カレーの方がトマトもあるし結構良いかな。栄養価も高いし」
「俺は断然、シチュー!濃厚だし、色んな野菜を美味しく食べれたし、全部の野菜が現状維持!」
「俺はカレー!辛いの好きだったらもっとあっても良いし!それに辛さもあってアル様も食べれると思う!」
「僕も一応、カレーで、辛さの中にトマトの甘みがあって僕とルウガは好きですし」
「私は、、、、シチューで、カレーも良かったけどシチューは濃厚さの中にローリエ?ハーブの香りがして私はこっちの方が好きです」
「あたしは、カレー派です!カレーの中にある鶏肉が超美味しくて、臭みもなくて美味しかったし、赤ワインを入れたらちょとふわってするから!」
「僕はシチューで、1つ1つの具材にしっかり味もついてて、僕は好きだしそれに寒い時に食べるとふわふわ、内部からほわってなる」
「同じくシチューです。ララネと同じで何か、昔食べたスープに何処となく似てて好きで、一緒に食べると嬉しくなるから」
「一緒だね」 「ねぇ〜」
「何、この2人天使」
「ユフィーネ、声に出てるぞ?」
「出してるのよ」
「俺は、カレーだ。もっと辛さをあげればアルはパクパクと食べる。それに、トマトの甘みでアルも食べると思う」
「ミド兄さん、それは俺には分かんなんないな、ぁ、俺はシチューはだよ。シチューって濃厚でカレーも濃厚だけど、シチューは優しい味わいで最初に食べるならやっぱ優しい方が良いと思うし」
次第にいつの間にか出来てたカレー派、シチュー派で分かれてあり、最後にシャルヤさんの方を見ると考えながら、頭を悩ませて答えが出たのか、頭を上げて僕らの方を見て喋り始める。
「、、、、私もシチューで、カレーよりシチューの方が多分ですが、アル様の口に合うと思います。まぁ、一応あの人のそばに居る時間は私が結構長いので、」
「それに、あの人実はブロッコリーは1個完全食べれた事があるから、その成功体験もあって食べれると思うし」
そう恥ずかしながら、だけど芯が通った回答されて僕は、すぐに、
「じゃ、シチューで、決定で!」
「ユリーリャ、即答!さすが」
「そりゃあ、こんな完璧な回答出されたら、即答になりますよ」
「では次はん〜、、、、、、、、ぁ!」
次の料理を考えようと、野菜を見渡すと大きく綺麗な野菜が目に留まった。
「じゃ、ハルーラさん以外は次の料理が出来るまで、カレーとシチュー食べてて良いですよ」
「「「「「はーい」」」」」
そう言うとみんな、すぐにカレーとシチューをお皿な移して次々と食べていく。当たり前だが、僕らのは残して貰っているからね。
「ぁ、僕は手伝い続行なんだね、まぁ、良いけど」
「いや〜、人手が要るんですよ」
何て言いながら大きいキャベツ1玉を手に取る。
「それで何作るんですか?」
「ロールキャベツです!」
「シチューになったんで、こっちでトマト活用しようかなって」
「ロールキャベツ?どんな料理ですか?」
「ん〜、お肉を包んだキャベツを美味しくトマトなどで煮込んだ料理かな」
「、、、、何それ、美味しそう」
「まぁ、実際に美味しいんだけどね」
何て言いながら、僕は冷蔵庫から牛乳、卵を取って人参と玉ねぎ、トマトも取っておいて、段ボールから牛豚の合挽肉、パン粉、塩胡椒を取り出す。コンソメとローリエ、あとウスターソースを取っておく。
「ハルーラさん、人参の微塵切り頑張ってください。僕は玉ねぎ微塵切りして逝きますんで」
「うん、頑張るけどその、ユリーリャの文面の漢字が違う!」
「気にしない、気にしない」
ふわっとしながらも僕は玉ねぎを手に取って素早く皮を剥き、氷が入った冷水に入れ、5分待つ。何故って?こうした方が目が痛くならないから。
その間にキャベツの芯の周りに切れ込みを入れ、一枚一枚葉を取って、鍋に水を入れて沸騰させ、葉を入れる。葉を温めると柔らかくなって巻きやすい。茹で終わったら、冷水に付ける。芯の部分は後で薄く切り取って微塵切りにする。
5分経ったら、玉ねぎを取り出して、半分に切り、微塵切りにする。この時、無駄に小さく切るんじゃなくちょと大きめに切るのが僕流だ。
次にカレーの時に余分に切って貰ったトマトを少し潰しておく。
「人参、何とか微塵切りし終わりました」
「ありがとうございます。じゃ、次の工程に入ります」
そう言って、ボウルを出して牛豚の合挽肉を入れ、次に玉ねぎの微塵切り、人参の微塵切り、キャベツの芯の微塵切りを入れ、塩胡椒、パン粉、卵、牛乳を入れ、良く混ぜる。
混ぜ終わったら、冷やしておいたキャベツを広げて下部分にお肉を乗せて、キツめに包む様に巻く。それを10回やる。
「あとは煮込むだけ、やっと」
大きめの鍋をコンロに置き、鍋の中にロールキャベツを敷き詰めて、切って潰して置いたトマト6個分を入れ、沸々するまで待つ。コンソメとウスターソース少量、ローリエを入れて時々裏返しながら40分煮込んで待てば、完成。
「よし、完成。ハルーラさん、どうです?」
「こうやってちゃんと作ることあんまりなかったから、楽しかった」
「そうですか、良かったです。みなさん、完成しました、、、、よ!って、みなさん!?」
ロールキャベツをお皿に移して、みんなに声をかけようと後ろを振り返れば、みなさんがキッチンからはみ出そうなぐらい僕らの方を見ていた。うっすら何人か涎出してる気がするが、気のせいにしておこう。
「ユリ坊、早く俺らに食べさせてくれ」
「この美味しそうな、匂い我慢出来ないわ」
「王子を飢えさせちゃダメだよ〜」
「ユリーリャ、僕にくれないの?」
「、、、、分かりましたから、まずはシャルヤさんに食べて貰ってから」
みんなの迫力に圧倒されながらも冷静に対応しようと、フォークとナイフでロールキャベツを切ってからシャルヤさんに食べさせた。
「パクッ モグッモギュモグッ 、、、、!美味〜、キャベツとトマトの甘みが際立ってて、お肉の中にある玉ねぎと人参の甘みがキャベツとトマトの甘みを引き立たせてる!それにとろっと濃厚で、本当美味い!」
「はい、みなさん、気をつけてお食べ!」
僕の合図でみんな一斉にロールキャベツを食べ始めた。
「パクッ モギュモグッモギュ !このトマトのソースが美味しい。爽やかな酸味じゃなくて甘みがあるから、キャベツとの相性も良い。美味しいね、リッカ」
「うん!ナナセ姉と食べるから、もっと美味しい!」
「!シェラーラ、これ昔遠征で食べたのに似てない?!」
「こっちの方が美味いけど!」
「!確かに、キャベツの中に鹿肉と猪肉が入ったのを色んな野菜のスープに煮込んだのがあったな、だが、こっちの方が肉の使い方が良い」
「!ユフィーネ、これ肉が主役じゃねー、キャベツとトマトが主役だ」
「そうね、お肉がなくても野菜だけで満足出来るわ、これなら子供達も勿論殿下も食べれそうね笑」
「ハルーラ、これ、弟とも一緒に食べたいな」
「だね。何か心が温まる、芯から温まる料理だね笑」
みんなが楽しく嬉しそうに食べているのを僕も嬉しくなりながら、ロールキャベツを食べて見てると、シャルヤさんが近づいて来て声をかけてきた。
「ユリーリャ、美味しい料理作ってくれて、ありがとう、他にも考えてるの?」
「うん、ほうれん草とキノコを使ったリゾットとか、エビやタコ、イカで作る春巻きか白身魚にえのきとレタスで包むフライ、あと野菜使ったプリンとパウンドケーキとかですかね」
「何それ、全部言葉だけでも美味いのが分かる」
「ありがとうございます。みなさん、何かは試食して貰って、アル様に食べて貰うのを決めていきましょう!」
「まだまだ、みなさんに食べてもらいたいのがあるので!」
「「「「「「は〜い!/あぁ!」」」」」」
みなさんの明るい声を聞き、僕は嬉しく再びキッチンへと向かう。明日、アル様に僕が頑張って作った料理を食べて貰う日。みんなの協力があってこそ、王子とか従者なんて関係ない!美味しい物はちゃんと食べて貰いたいと言う気持ちは立場問わないんだ、なんて思いながら料理をしていく。
フィアルドに惚れられるまであと1日、、、、
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