第1話 続き




「ンンッ ふぁぁわぁ 良く寝た〜、今何時〜」


目を擦りながら、目覚まし時計の時間を確認すると、20時10分だった。

目覚まし時計を確認した後、ベットから立ち上がって、保存魔法を掛けておいた、ご飯を再び食べる。


「とりま、帰ったら、厨房の牛乳を使ってホットココア作ろう〜」


ご飯を口に入れながら、そう考えながら、魔法で帰りの準備もする。


「この世界に味噌とか醤油が何故ないのか、、、、、本当不思議〜!」


この世界、和食がない。と言うか、この国と言えば良いのか、日本に似た国はあるらしく、そこには和食に似た食べ物があるらしい。まぁ、昔父様達が言っていたのを聞いただけだが、


カチャカチャカチャ ジャー キュッキュッ


「((黙々と、食器類を洗う))」


「よし、では、帰りますかぁ〜」


鞄を持って、扉を開けて、透明魔法と浮遊魔法を使いまた、屋敷に戻り、部屋の窓から再び入る。


「よっと、、ただいま〜」


「ぁ、おかえりなさいませ、」


ポンッ

「ありがとうな〜、タッチと、」


帰ると人形がおり、こちらに向かって来たので、人形の額に触って魔法を解く。解いた瞬間人形は元の人形に戻り、動かなくなり倒れた。こー言う魔法を特には魔法を掛けた人間しか解けない。例外もあったりするらしいが、


「さっ、ササッと厨房に行こ」


そう言いながら、耐熱コップを手に持ち、部屋を出て階段を降り、誰にもバレない様に、厨房に入れば誰もいないので、急いで冷蔵庫に入っている牛乳を取って、鍋を手に取り、牛乳を入れて急速に温める。


カチッ ボッ


「よし、温めている間に、ココアの粉買っとこ」


鍋を横目にネットショッピングでココアの粉を買う。


ブクブクブクッ


「あ、もう温まったか、 」


カチッ


火を止めて、牛乳を僕が持って来たコップに牛乳を入れてココアの粉を入れて混ぜる。


「では、部屋に戻りますか。コップに固定魔法を掛けてこぼれない様にして、っと」


鍋を急いで洗って僕がいた痕跡を残さず急いで部屋に戻ろうしていた途中で、大広間の部屋の明かりが付いているのに気づいた。

僕は興味が出て少し開いていた部屋の扉から中の様子を見た。見ると、ハバナとその執事が話していた。


「それで、ジェンアス家の動向はどうなっているの?」


「はい、昼にジェンアス家の人間がこちらにまた、来ましたがこちらにユリスティアという人物は居ない事と、屋敷の使用人全員、勿論ユリスティアを見せたので、納得はしませんでしたが、帰りました」


「そう、ヤバいわね。そろそろ潮時かもね。でも、良く気づいたわね、アイツら」


「ですが、奥様の認識阻害魔法で、ユリスティアの見た目や魔力を変えた事で彼方からは約3年間勘付かれませんでしたものね」


「そうなのよ。でも1年半前からずっとアイツら私達を調べ上げて、屋敷に何回も訪れるし、バレない様にしてる私の身にもなりなさいよ」

「にしても、アイツらはアイツの為に沢山の金と人員を使ってて、本当馬鹿よね笑Ωの癖に」


「彼らは「家族の為なら命を賭けてでも探す。生きているのだから」と、言っておりました」


「ふぅん、それって、ジェンアス家の固有魔法の「血液」だったかしら、一度自身が認識、保存した血液の持ち主の生きているか、死んでいるかの確認が出来るのよね。本当厄介よ、家族全員が家族の血液を体に認識させるなんて」


「恐ろしいですね」


「本当、あんな女と結婚したユーファ様は本当馬鹿!!私と結婚していれば、幸せだったのに、なのに、あんな馬鹿女の結婚したから、私は馬鹿で私が誘拐してる事さえ気付かない男と結婚する羽目になったのよ!!」

「だから、私はアイツを誘拐させたのよ。1番溺愛している子供を誘拐されれば、アイツらは辛い思いをしとけば良いのよ ハハハハッ!!」


「、、、、!!」


ガタッ


「誰!!」


「私が見て来ます」


ガチャ


「キョロキョロ フルフル 誰も居ません」


「ネズミかしら」



・・・・・・



「ハァハァハァハァ あぶっね、」

「アイツらの会話、、」


少し動揺して、体が扉に当たって、急いで部屋に戻って来た。

少し冷静になって、考え込む。


「、そう言えば月に何回か、「私が呼ぶまで部屋に居とけ!」って言ってた事があったな、て事は、」

「ポロポロポロ ポロポロポロ みんな、ちゃんと探してくれてたんだ フフッ」


気付いたら、大粒の涙が流れていた。嬉しさで感極まってしまった。多分、心の中で不安だったんだろう。もしかしたら、家族は僕の事を忘れて、平穏に暮らしているんじゃないかって、僕の事を嫌いになって誘拐させたんじゃないかって、ずっと不安だったんだ。


そして、泣き終わって、冷静になってから次にもう1つの感情が昂ってしまった。それは、怒りだ。


「、アイツの魔法のせいで僕は見つからなかったって事か、何で、何で何で!!母様と父様が結婚しただけで、恨んで僕を誘拐して、許せない許せない許せない!!!!!!」


ボフンッ ボフンッ ボフンッ ボフンッ


枕に怒りをぶつけて、僕はついにある決心をした。それは、


「よし、王都に行こう」


ここはアイツらの会話で王都ではない事を知っている。僕の家は王都にある事を知っているので、王都に言えば家が何処かに分かるかもしれない。

そう思いながら、大きい鞄を手にして、服や靴など他の荷物を鞄に入れる。


「明日、一旦小屋に行って、諸々の荷物を手に取って、魔力全開で王都に行けば1日で着くか」


そう考えながら、準備をして、僕は怒りが覚めやらぬ中、寝た。


「(もうアイツ等には容赦しない。母様達を悲しませた罪だ)」







チュンチュンチュンチュン チュンチュンチュンチュン


「んんっ、ふぁぁわぁ、、、、、よし、起きるか」


目が覚めてすぐに動きやすいパーカーと半ズボンに着替えて、人形に触った。


「とりま、時間設定でアイツ等と1番接する時間に魔法が解ける様にして」


魔力操作で魔法が切れる時間を決めて、人形がまた僕の姿になった。


「じゃ、本当お世話になりました。ありがとうね。では、行って来ます」


「行ってらっしゃいませ」


「うん!」


そう言って、僕は鞄を背負って、人形に見送られる様に、部屋の窓から出て、小屋に向かった。


「よし、お米全部使って、ご飯炊くか」


計4号分のお米を全て炊き、塩おにぎりや鮭、ツナマヨおにぎりにして、鞄に入れてから急いで、キッチンにある物やベットに置いてある物などを空間魔法内に入れて、最後に小屋にお礼をした。


「今までありがとう、この小屋のおかげで料理が出来る様になった。じゃあね!」


そして、僕は透明魔法と浮遊魔法に魔力を使って王都に向かった。大きな布に浮遊魔法をかける事で、良い感じに飛んでくれるんだよな。王都までの方向は前、図書室の地図内で確認したから。

おにぎりを口にしながら、周りの景色を楽しむ。





「現在午後18時、屋敷から出発して10時間経ち、そろそろ王都に着くよなぁ〜」


雪も降り始めて来て、景色が悪い中周りを見渡したら、近くにお城が見えて来た。


「あっ!王都だ!良し、王都の周りに降りて、何とか王都内に入れば、良いか、ん、 じぃぃぃぃぃ〜〜〜!!!!!!」


言い終わろうとした瞬間、残りわずかとなった魔力で布にかけた魔法がなくなり、そのおかげで王都近くの森に時速100kで落ち始めている。

僕は急いで全魔力を使って、布に浮遊魔法を掛けて、少し浮き何とかいったかと、思えば魔力が完全に切れて再び落ちた。僕は目を閉じて体を守る様に丸まった。


ズサササササッ ガサガサガサガサ


「うわぁぁぁ〜!!」


ボフッ


「んんっ、雪か、良かった」


ヤバいと思ったが、雪があった事で怪我なく、落下出来た。だが、魔力がなくなった事で急激な眠気と身体の温度調整が出来なくなり、体の感覚が鈍くなった。それのおかげか痛みなく気付けば目が閉じてしまった。


ガサガサガサガサ


すると木林から音がして、数人が出て来た。僕は目を開けて力を出して、少し顔を上げた。すると、僕に向かって2人向かって来た。


「だ、れ?」


「王子!まだ息があります!」


「あぁ、少しじっとしておけ、 ヒョイ」


綺麗な男性がそう言うと僕をお姫様抱っこした。対抗は出来なかった。男性の暖かさと安心をしたのか男性に身を任せ、男性の腕の中で眠っていた。









「フィアルド様、今日は王都外の探索に行くんですよね?」


「あぁ、雪の中でしか生えない薬草があるからな」


「騎士達を数名連れて行きますからね。ここ最近は、フィアルド様狙ってる方、多いので」


「居なくとも、俺は普通に倒せる」


「知ってますよ」


今日は月に2回ある王都外の探索の日。俺の従者兼執事のシャルヤらと共に、王都を出て、すぐ近くの森へと入る。

俺は大国ザウーミスの第3王子で、現在24歳。王位継承権第2位である。αとして王族としての教育をされ、育った。父が狼の獣人、母がエルフと吸血鬼のハーフで全ての遺伝子を受け継いで生まれた。


歩き始めると、頬に雪が触れ、冷たさが身体に伝う。


「雪が凄いですね。足元を気を付けないとですね」


「そうだな」





「雪、結構降って来たな。それに結構取れたしな」


「フィアルド様、そろそろ王宮に帰りましょう」


騎士の1人に言われ、返事しようとした瞬間、遠くから凄い音が耳に響いた。


「あぁ、そろそ、ろ ズサササササッ ピクッ」


「アル様?どうかされましたか?」


「あっちの方で大きな音がした」


「えっ、私は聞こえなかったけど、流石狼の獣人」


「お前だって、虎の獣人だろ?」


「フィアルド様には敵いません。それで、どうします?あっちの方行きます?」


「あぁ、行くぞ、気になるからな」


そう言って、音無した方向に向かうと、子供が倒れ込んでいた。音の正体はこの子供らしい。黒か長い髪をした子供は何処か懐かしさを覚えながら、子供に近づく。近づくと子供はか細い声を出してこちらを見た。


「だ、れ?」


「王子!まだ息があります!」


騎士の1人が子供の近くに行き、脈などを確認した後、俺を見て声上げた。俺は子供に近づいて、抱える。


「あぁ、少しじっとしておけ、 ヒョイ」


抱えると子供は安心したのか眠ってしまった。子供の服装は見た事ない服装をしていたが今はそれどころではない。そして、俺は子供の荷物を持って、シャルヤ達を連れて王宮に戻った。



























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