第89話
「そ、それは、まさかいじめですか!?」
「そういうんじゃないんだけど!……中学上がる頃くらいから、そういうのヒートアップして、家とかまでつけられたこともある」
「!!」
「だから女とは、あんまり関わらないようにしてたんだ。だけど、リュウが……、」
「リュウくんが?」
「リュウが、前に、友達を家に連れて来たことがあって、その中に何人か女がいて、……そいつら、リュウが外出てる隙に、俺ん所来て、それで…、」
「コノエくん……?」
「そ、れで、ちょっと嫌なことされて……」
「嫌な、こと…?」
眉を顰めたあたしに、コノエくんはさらに俯いて、小さな声で、
「カラダ、……触られて、」
「…………、」
「俺、女とか、殴ったことなかったし、どうしたらいいか、わかんなくて…っ!でも、気持ちが悪くて…、怪我させちゃって…!その後、リュウが来て、助けてくれてっ、だけど、そしたらっ、」
顔を片手で覆いながら、コノエくんの言葉が続かなくなる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます