第70話
「まさか、気分が悪いの…?」
「るさいっ、近寄んな!!」
暗闇の中で、コノエくんの目が、眼光がこちらに鋭く向けられる。
「あの…、」
「喋んなっ!!」
「……」
一喝されてしまった。
仕方がないので黙ることにする。
けど、
やっぱりコノエくんの表情はいつもと違う。
さっきまで逃げて来た対象のあたしと二人きりだから?
でも、だとしたら、こんな距離なんて許さないだろうし、きっとコノエくんはあの籠の向こう側に戻って威嚇を続けるはずだ。
んー。
んー…。
悩みながら身体を揺らし、あたしはそこから離れた。
すると、コノエくんはびく、と肩を動かし、恐る恐るあたしを見上げた。
それを無視して、さきほどコノエくんが逃げて行った方へ移動、
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