第48話

「でもさ、なんかこの前とまた違わない!?」



「……多分、飲むものによって差が違うんでしょ。つーかいい加減離してくれませんか」



「れ、冷静っスね伊吹さん…」



トラくんの問いかけに、さらりと答え、伊吹はそう自分の腕を押さえている強面さんたちに目を向けた。








「そんなことよりもミクさん。あたしと遊んでくださいよ。最近身体の動きが鈍くて…なまっちゃってるんですよー」



ん~!と伸びをすれば、ミクさんは、


「はぁ?なんで俺がオマエの遊びに付き合わなきゃなんねェんだよ!」


と、いつものように不機嫌そうに返してくる。





「え?だってミクさん。あたしと勝負したいんじゃないんですか…?だから飲ませたんでしょう?コレ」




持っていた瓶をぷらぷらと揺らせば、ミクさんは「違ェよ!」と口を大きく開けて反論してくる。



「テメェがイカれたら、俺が止める!その罰ゲームを済ますためだけに飲ませただけだ!」



「イカれる?なんの話ですか?」

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