第40話

「!!、おま、頭大丈夫かよ!?トラだって見てたろ!?これを飲んだらこいつがどうなるか!!」



「見てたよ?でもさぁ、これって、一つの戦力になると思わない?」



「はぁ?」



「だってこの間のはマグレだったかもしれないじゃん?それに、もしもこういう飲み物で、今後オサゲちゃんが強くなるってのを確信できたら、それはそれでとても強みじゃない?」



「で、でも…」



「この前は我を忘れちゃってたけど、もしかしたら飲み物によって、自分を保ちながら強くなっちゃうのがあるかもしれないじゃん」



小瓶を取り出し、軽く上へ投げてキャッチするトラくんに、コノエくんは不服そうに、けれども少し納得したように俯き、



「………、じゃあ、飲ませたとして、それを止めるのは誰なんだよ?」



「それがミクの〝罰ゲーム〟だよ」



「え?」



「ミクが止めるの。ね?」



にやりと、涼しげな目元を三日月に細めてトラくんが言う。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る