第14話
――あの日。
あのデートの帰り道。
「あっれー?小野町クンじゃないの?その顔は」
唐突に。
あたし達の隣をすれ違った人がそう口を開いた。
リュウくんが振り返るので、あたしも遅れて振り返る。
先を歩いていたトラくんも伊吹も、その声が聞こえたのか足を止め、こちらを振り返った。
「あ~、やっぱり小野町クンだ」
女の子が、立っていた。
同年代くらいの、美人な子が。
目鼻立ちもハッキリしていて、ハーフとも見紛うようなそんな子が。
オレンジ色の髪の毛。
夕焼けがその色にしているのか。
どちらにせよ、とても夕陽に映える、綺麗な色をしている髪の毛だなと思った。
その、肩につくかつかないかで揺れているふわふわとしたボブが、彼女の顔に合っている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます