第14話

――あの日。



あのデートの帰り道。








「あっれー?小野町クンじゃないの?その顔は」





唐突に。



あたし達の隣をすれ違った人がそう口を開いた。



リュウくんが振り返るので、あたしも遅れて振り返る。



先を歩いていたトラくんも伊吹も、その声が聞こえたのか足を止め、こちらを振り返った。



















「あ~、やっぱり小野町クンだ」




女の子が、立っていた。



同年代くらいの、美人な子が。



目鼻立ちもハッキリしていて、ハーフとも見紛うようなそんな子が。



オレンジ色の髪の毛。


夕焼けがその色にしているのか。


どちらにせよ、とても夕陽に映える、綺麗な色をしている髪の毛だなと思った。


その、肩につくかつかないかで揺れているふわふわとしたボブが、彼女の顔に合っている。

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