第4話

「伊吹、最近よくここに来るね?」



「なに。何か変?」



「ううん。そんなことはないけど……、珍しいなって」



「そう?」



「はい!次は、コノエの番!」



「…………コッチ、っだ!!」




目の前にいる緑の髪の毛をした強面さんの一人から、コノエくんは勢い良くトランプを一枚抜き取る。



と。





「ハァァァア!!ババ…!」



「はっはっはっー。コノエちゃんは、見事俺の演技に騙されるな?」



「なっ!別に騙されたわけじゃねーよ!!わざと引いてやったんだっての!それもわかんねェのか!つうか、ちゃん付けやめろ!!」



「へー?わざと?じゃあ、さっきも取ったのはなんだったんだろーなぁ?」



「っだって、さっきのもわざとだし!」



「おいおいウソってバレバレの顔してんぞ~?」



「いい加減、コノエ負けろよー。俺たちもう待ちくたびれたよ~」



「コノエー。俺、コーラね」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る