第84話

「美嘉~おはよ!」


「ほら、焼きそば出来てるから食べろ食べろ♪」



みんなのもとへ駆け寄って輪に入り、

お皿と箸を受け取って焼きそばを食べ始めた。



みんな、

昨日の事件についてはあえて触れようとしない…



ただ一つ。


隣同士に座りイチャイチャしているケンちゃんとミドリさん。


デリカシーのなさにとてつもなく腹が立つ。



こいつら…アヤの気持ち考えろよ!!




隣にいたヤマトがそんな美嘉の態度に気付き、

腕を引き寄せ耳元で言った。




「美嘉顔に出過ぎ!ってか睨みすぎ!」




いつの間にか苛立ちが顔に出ていたみたい。



美嘉はわざとらしい笑顔を作り、

再び焼きそばをつまみながらアヤの顔を見た。



アヤは何事もなかったように笑っている…。




朝食を食べ終え、

寝ているウタを無理矢理起こしテントを畳む。



テントをキャンプ場のロビーに返しに行こうと歩き始めた時…





「美~嘉」


後ろから走って来て隣に並んだのはアヤだ。



「アヤ…」



「な~に心配そうな顔してんの!」



美嘉の背中を強く叩くアヤ

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