第79話

用意。

用意って何??



あ!!

もしかして…。



優が言っている

“用意”



ようやく一つの

結論が出た。


当たってるかは

わからないけど…。





「そっかぁ~…」



残念そうに答える美嘉に優は再び耳元で囁く。




「朝日が昇るまでイチャイチャしてような!」



その時、

ふと思い出したあの光景



スウェットに着替えていた時

確かウタが…





「夏の海は何が起こるかわからないからねぇ!!!!!!!!」



そう言って差し出した…




こっそりポケットの中を確認すると、

やっぱり入っている。



ウタナイス!!

大感謝♪♪




心を踊らせながらウタから貰った物を取り出し

ぎゅっと握った。




…さてさて

どうやって切り出せばいいのやら。




突然出したら

やる気満々だと思われるかもしれないし。




でも優がそれくらいのことで美嘉のことを嫌いになったりは

絶対…しないよ。



根拠はないけど

自信がある。





「優~コレ…!!」



そしてポケットから出して握っていた物を優の目の前に差し出すと


優はガバッと起き上がりそれを指先掴んだ。




「…なんで

持ってるん!?」

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