第65話
…予想は的中。
目の前にはミドリさんの胸倉を掴んでいるアヤの姿。
信じがたい光景。
「人の彼氏誘惑するんじゃねーよ!ってか人の彼氏に惚れるなよ!」
アヤが悲鳴に近い声で叫ぶ
周りにいたみんなは
何が起こったのかわからずに呆然とするばかり。
ミドリさんは美嘉を強く睨みつけた。
きっと美嘉がアヤにミドリさんの気持ちをバラしたのだと勘違いしたのだろう
仕方ないよね。
アヤが美嘉の携帯を勝手に見て…
なんて言ったって、
この状況で信じてもらえるはずはないし。
ますますややこしくなるだけだから。
「あんたがいなきゃケンちゃんは…ケンちゃんは…全部あんたのせいだ!」
そう言ってアヤが手を上げた時…
「やめろよ!」
ミドリさんの前に立ちはだかったのは、
ケンちゃんだった。
これは紛れもない現実。
「どいて!なんでそんな女かばうの!?」
声を張り上げて叫ぶアヤに
ケンちゃんはミドリさんを守りながら言った。
「アヤ…ごめん」
アヤは一度挙げた手をおろし、
どこかへ走り去ってしまった。
ミドリさんは泣き出してしまい、
ケンちゃんに肩を支えられたまま二人で消えていった。
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