第2話
そんな願いもむなしく…
ケンちゃんはその写真を指さした。
「え~もしかしてアヤの元彼?」
気まずそうに答えるアヤ。
「…そうだけど」
美嘉も優に聞かれたらどうしよう。
何て答えたらいいんだろう。
しかし優はその写真をじっと見つめたまま、
何も聞いてこようとはしない。
不謹慎ながらも胸を撫でおろす。
早く違うページを開かなきゃ!!
そんな安心もつかの間…
「じゃあもう一人は美嘉ちゃんの元彼?」
悪びれもなく聞くケンちゃん。
一瞬時が止まる。
ケンちゃんは美嘉が元彼に未練があったことなど知るはずもないし、
しょうがないけど…
悪くないのはわかっているけど、
笑顔でデリカシーのない質問をするケンちゃんに少し憎しみを感じる。
ケンちゃんのばかぁ!!
「…あ、次のページにあたし載ってるよ!」
アヤは話を変え、
次のページを開いた。
美嘉に向かって軽くウィンクをするアヤ。
助かった…。
優はその後も何も言わずただアルバムを見ていた
「明日入学式でね~♪」
「遅刻するなよ!」
「ありがと!明日ねっ!!」
部屋から出て
車に乗った三人を見送った。
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