第65話

ヒロは話し続ける。



「タツヤって奴の番号聞いていいか?俺ちゃんと謝るから…美嘉と連絡とりてぇし別れたくねぇし」



ヒロ、

やっと謝る決心をしてくれたんだね。

良かった…。



美嘉のPHSから

タツヤに電話をかける。




♪プルルルルル♪



『もしも~し』



かなり久しぶりの

タツヤとの電話。



『美嘉だよ。わかる?』



『もちろん!何かあったのか?』



『タツヤと話したいって人がいるんだよね…電話かわってもいいかな??』



『おー!いいよ!』



ヒロにPHSを手渡した。



『おぅ』



緊張している様子のヒロ


『ん?誰だぁ?』



『7組の桜井弘樹。お前を殴ったやつ』



『お~。どうした?』



『あん時悪かった。便所の窓ガラス…あれ割ったの実は俺で…』



ヒロは美嘉に聞こえないよう、

離れた場所で会話をしている。



『知ってる。でも俺気にしてねぇからさ!あの時俺も熱くなりすぎたし』



『俺のせいでごめんな』



『マジ気にすんなって!そのかわり美嘉の事泣かすなよ。泣かしたら奪うからな!まぁそれは冗談として許さねぇから!』



『おぅ、お前いい男だな。マジで悪かった。今美嘉にかわるから』

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