第57話

「先生!!」



美嘉とアヤは怒り気味で担任の先生のもとへと走る



「なんだ、どうした?」



「タツヤが学校やめた本当の理由教えてくださいっ!!」



二人が口揃えて質問を投げ掛けると、

先生はため息を交えながら答えた。



「…認めたんだよ。トイレの窓ガラス割ったのは自分だって。」



目を合わせる美嘉とアヤ


二人は必死になって先生に説明をする。




「それは有り得ない!だって…」



「知ってます、本当の犯人!ねっ、美嘉?!」



アヤに同意を求められ

大きく頷く。




先生は少し困った顔をしながら、

二人をなだめるようにゆっくりと話し始めた。




「あいつが自分がやったって言ってるんだ。あいつが決めたことだ…」




二人は何も言い返すことが出来ないまま、

とぼとぼと歩いて教室に戻った。




タツヤやってないじゃん。

なんで犠牲になるの…。



教室では

同じクラスのハルナが泣いている。



どうやらハルナはタツヤの事が好きだったようだ。



タツヤが犯人ではない事


犯人をかばって学校をやめた事


犯人はヒロ達だと言う事を、

みんなはうすうす気付いているようだ。



ハルナはずっと

美嘉とアヤを睨みつけていた。

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