第58話

そんなハルナを見ないフリしてヒロの教室へ向かった。



ヒロはノゾム達と笑いながら楽しそうにしている。



「ちょっと来て」



キレ気味にヒロを呼ぶ。



「お~美嘉が俺の教室来んのめずらしいな!」



「いーから。話あるからこっち来て!!」



廊下の裏へと

呼び出した。



「美嘉マジで怒ってんだけど。なんでかわかってる??」



「さぁ~」


明らかに知らないフリをするヒロ。

その態度に怒りは増す。


「…何考えてんの??」



声を震わせながら

聞いた。



「何が?」



「タツヤ学校やめたよ」



「へ~…」


「なんでやめたかわかってる??」



「…知らねぇ」



「トイレの事件タツヤのせいにしたんでしょ?タツヤはヒロ達をかばってやめたんだよ!!」



「…マジか~」



「マジかじゃないよ、タツヤに謝りなよ」



「だって学校やめたんだろ?謝るたってどうすんだよ?」



「タツヤの番号教えるからかけなよ!!」



「は?あいつと連絡とってんの?」



「今その話は関係ない」



無言になるヒロに

冷たく言い放つ



「ヒロがタツヤに謝るまで会わないし連絡もとらないから。じゃ」



教室に帰り

顔を机にふせた。

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