第53話

「大丈夫。手は打ってあるからな!」



ヒロの意味ありげな言葉にヒロとノゾムは顔を見合わせて笑っていた。



この意味ありげな言葉の理由は、

後々知る事になる…。





それから何日か経ち、

いつもの通り学校へ行く



相変わらず教室にタツヤの姿はない。



まだ病院通ってるのかな??



朝から先生は口うるさくトイレの窓の話ばかりだ



今日もまた白紙が

配られる。



犯人が見つかるまでやるらしい。



犯人はヒロ達なのに…。


でもそれを紙に書くことは出来なかった。




大好きなヒロを裏切るなんて出来ない。



今日もまた白紙で提出。きっとこれからもずっと…。




夜、

家でテレビを見ていたら家の電話が鳴った。



♪トゥルルルルルル♪



『もしも…あっ先生!!』



担任の先生だ。



『おっ美嘉か?』



『先生どうしたんですか~??』



『美嘉にちょっと聞きたい事があるんだが、正直に答えてくれるか?』



『…はぁ…?』



『例の男子トイレの件、今日白紙渡したろ?それに何か書いたか?』



『書いてないけど…』



『その紙に【犯人知ってるけど、言えない】って書いてあったけど美嘉じゃないのか?』

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