第52話

教室で白紙が一人一枚づつ配られ、

真面目な顔で話を始める先生。




「この中で窓を割ってしまったけど名乗り出れない人、犯人を知ってるけど言えないって人がいるかもしれない。だからこの紙に知ってる情報を書いてほしい。もし犯人がいるなら無記名でいいから名乗り出て欲しい。」



名乗りでる人なんているの??

もし美嘉が犯人なら絶対に知らんぷりするし。



本当に何も知らないので白紙のまま提出。





その日の帰り、

久しぶりにアヤとノゾムを含め四人でヒロの家で遊ぶことになった。





「今日の全校集会だるかった~!」



「あ~意味わかんないよね~!先生とか超必死だしぃ」


だるそうなノゾムとアヤ。



「犯人誰だろ~ね!!」


興味津々の美嘉を見て

ノゾムは不敵な笑みを浮かべた。



「俺ら知ってるよな。ヒロ!」



「お~知ってる」




「誰~?!」



アヤが体を乗り出す。




「犯人は俺と~ヒロとタカとショウ!」



「ノゾムてめぇ口軽すぎ」


「ヒロ達が犯人なのっ??」



目を見開きながら問う美嘉に

ヒロはあっさり答えた。



「おぅ」




「マジ?バレたら停学になるよ!」



アヤは

心配そうな顔をしている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る