第37話

『おぅ、マジ。姉貴と姉貴のダチに協力してもらって見つかった。美嘉が車のナンバー見たからそれが決め手で!』



『マ…ジかぁ』



犯人が見つかった。

喜んでいいのだろうか。



その時

ある事実を思い出した。



…写真。




『ヒロ…写真とられた!!チクッたらばらまくって言われたよ…』



慌てた美嘉の言葉に、

興奮気味だったヒロは静かになり、

いつもよりさらに低い声で答えた。




『はぁ?マジかよ。マジぶっ殺す。俺が写真奪ってやるから。明日会えるか?』



『うん…』



『明日朝行くから』




そうして電話は切れた。




犯人

見つかった…。



電話を握りしめたまま、震えが止まらなかった。





一睡もしないまま

朝が来る。


学校をサボり、

迎えに来てくれたヒロの自転車に乗ってヒロの家へと向かった。





「おじゃまします…」



「美嘉ちゃんいらっしゃい!」




…エリさんだ。




「犯人見つかったよ。今からそいつらここに呼ぶけど…大丈夫?やっぱ最低なことをして傷つけられたわけだし、ケジメつけさせたいから」



何も言わずに

深く頷く美嘉。




これから

…犯人に会うんだ。

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