強大な敵

「さて、、、急がなとな」

海斗は駆け脚で家の周りを確認していく

「無いな」

しかし抜け道は無かった

「、、、というか俺もう家の後ろ側の確認も終わるんだけど、、、和人は?」

そしてふと海斗は気が付く

海斗と和人は本来は百花の家の後ろに当たる部分の中間で出会うはずだ なのに海斗はもう右側と後ろ側が終わり左側に入ろうとしていた

(どうなってるんだ?もしかして左側は結晶が多くて進めないとかか?)

そう考えながら左側に行ったところ

「特に右側と変わりは無いな」

特に進行を阻害するようなものは見つからなかった

「なんだ?」

海斗はそう考えながら左側の道を進んで行く

「和人?どこ行ったんだ?」

そう頭を抱えながら海斗は抜け道が無いか確認していくのであった






「無いな」

そして抜け道は無かった

「正面に戻ってきちまったな」

海斗は正面に戻ってきてしまった

「和人はいったいどこに?」

海斗がそう困惑していると

「うぉー!!!」

「え?和人?」

和人の声が家の左の方から聞こえて来た

「え?」

(俺一周したのに会えなかったのに、、、どうなって?)

そう困惑しながらも今自分が歩いてきた左の方を見ると

「海斗先輩!!助けてぇ!」

恐怖に顔が歪みながら全力疾走する和人が出て来た

「は?どういうこと?」

海斗は困惑するがすぐにその意味が分かった

「ウォー!!!」

「オーク?!」

和人はオークに追われていた

「っ!」

(左ルートでオークに会って逆回りで逃げてたのか!)

海斗は和人と出会えなあった理由が分かった

「クソ!どうする?!」

(あのバカでかい化け物だと、、、荷台に積んでる油で焼き殺す以外手がないか)

「和人!ちょっと逃げてろ!油で焼き殺す!」

「は、早くお願いします!!」

「おう!」

海斗は全速力で荷台まで走り

「油、、、油、、、あった!」

油と着火用のロケット花火とライターを手に取った

「さて、、、どうやってあれにぶっかけるかだが。これを使うか」

そして海斗はもう一つとある物を手に取るのであった





「海斗、、、和人」

美鈴は部屋の中で2人の安否を心配していた

(私がもっと戦えてれば)

そう考える美鈴は自身の両足と右手を見ていた

「複雑とまではいかないけど酷い骨折ね、、、オークに肉弾戦挑んだのはバカだったわね」

そう呟く美鈴は恐怖で震えていた

「、、、百花。貴方だけは私が守るからね」

そして自身の体から目をずらし美鈴は眠りについている百花を見るのであった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る