　朝日が昇る頃、綺羅は早々に目を覚ました。今日は待ちに待った実験の日。彼女は興奮を抑えきれない様子で、急いで身支度を整えた。

「よし、準備は万端！」

　綺羅が実験道具を手に外に出ると、そこにはエリーゼが待っていた。

「おはよう、綺羅！　今日は何をするの？」

　綺羅は目を輝かせて答えた。

「おはよう、エリーゼ。今日は新しい肥料の実験をするの。この村の土壌に最適な配合を見つけ出すんだ」

　二人は畑に向かって歩き始めた。途中、ガレスと出会う。

「おや、二人とも早いな。今日は何かあるのか？」

　綺羅が嬉しそうに説明すると、ガレスは首を傾げた。

「へえ、肥料か。でも、今までのやり方でも十分だと思うんだが」

　綺羅は熱心に語り始めた。

「確かにそうかもしれない。でも、もっと効率的で、環境にも優しい方法があるはず。それを見つけ出すのが科学なんだ」

　エリーゼが感心したように言った。

「すごいわ、綺羅。あなたの探究心には感服するわ」

　畑に着くと、綺羅は早速実験の準備を始めた。様々な原料を混ぜ、それぞれの区画に撒いていく。

「さて、これで完了！　あとは定期的に観察を続けるだけ」

　ガレスが興味深そうに尋ねた。

「結果が出るまでにはどのくらいかかるんだ？」

　綺羅は少し考えてから答えた。

「そうねぇ、1ヶ月くらいかな。でも、その間にも色々な変化が見られるはずよ」

　エリーゼが提案した。

「じゃあ、毎週一緒に見に来ましょう。私も勉強になりそう」

　綺羅は嬉しそうに頷いた。

「ありがとう、エリーゼ。みんなで観察できたら、もっと面白い発見があるかもしれないね」

　太陽が高く昇る中、三人は実験について熱心に語り合った。綺羅の目は好奇心で輝き、その情熱は周りにも伝染していった。

　この日の実験が、村の農業に新たな革命をもたらすことになるとは、まだ誰も知らなかった。

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