第18話

花田さんは、みんなの人気者である。稲賀さんと離れてどう思ってるんだろうか?

しかし、そんなの俺の知ったことではない。今日は、やりたいこと、やると決めていた。


「学級委員、誰がしますか?」


担任の山田は、定型文を述べている。


「花田さんがいいと思います!」

「花田さんに一票」


これは、2年の流れと同じ。


「はい、やりたいです」


手を挙げてみた。


「うええ!春!?」


辰巳はびっくりしていたけど…


「はい!金井かねいくんが私はいいと思います」


花田さんは手を挙げてはきはきとしゃべった。そして立ち上がる。


「私は1、2年でやってるので」


「確かに、花田さん大変だし…」

「金井は勉強もできるし」


「では、金井くん。学級委員長に決定で」


あっさり決まった。


「先生、少し話をしてもいいですか?」


「…話?」


「お願いします」


この朝礼で、話すことじゃないかもしれない。他にも連絡事項があるかもしれない。だけど…


「先生、金井くんはみんなに言いたいことがあるみたいです」


花田さんがフォローしてくれた。


「…どうぞ」


その場に立ち上がる。それから、教卓まで歩いてみんなの前に立つ。

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