グループ学習
昨日は最悪だった。あの後何とかなったけどこれからは、どうなるか。はあ、もうめんどいのは嫌だ。けど、雪と言う同姓同名の彼女と少しでも関わりたいと思ってしまった。それが、部活に入って生徒会にも入るとは、はあ、ため息しかでない。けど、俺の心は動いていた。関わりたくな気持ちなのに色々な人と関わっている。自分自身の気持ちがわからない。どんな性格なのか何を考えているのかわからない。ただ、雪とだけは関わりたいと思ってしまう。
6時間目の授業は、グループ学習と言われた。えー嫌だよ、と心で思いながら机を横並びにする。
俺たちのグループは5人だった。宝くじが当たる確率と同じくらいの奇跡だと思う。このグループ。
前に座るのは新崎桜(しんざきさくら)。
中学の時好きだった人だ。
横に座るのは、俺のことを殴って説教してきた九条毅(くじょうたけし)。
この高校で一番頭がいいそうだ。まあ、俺はこいつに殴られたがな。
九条毅の前に座るのは前に座るのは雪野美穂(ゆきのみほ)。
幼馴染で中学のあの日を境に話さなくなった。桜と同じだ。あの日を境に話さなく
人が俺の目の前に二人いる。
そして、俺の左の方に座っている上野雪(うえのゆき)。中学生の時俺が作った架空の人物で同姓同名の人だ。それもあり俺は雪と仲良くしたいと思っている。
周りをみてため息がでる。こんなグループってあるのかよ。どうやら、話し合いのテーマなどなく仲良くなりましょう的な授業だった。多分無理でしょ、いや、絶対。
「今日部活するわよ誠」
突然の発言にこれまたビックリ。えーこの3人の前で言うことそれ。周りがビックリした様子で俺たちを見ていた。それもそのはずだ、雪は綺麗で俺はモブみたいなもんだ。いったいなぜこの人たちは喋っているのって思っているはずだ。
「君はまた、なんかしたのか?」
毅が口を開く。
「はは、なんかしたって何ですか?また、脅しているとか言うんですか?彼女が可哀そうだーとか。勝手に被害妄想してストーリーを作って、かっこいいヒーローになりたいんですか?」
止まらなかった、あの時を思い出してイライラしてしまった。
「いや、すまないあの時は噂を信じていた。」
噂ね。噂と言う言葉に美穂、桜が反応していた。もう、いいって。
「まあ、ちょうどいいし、俺と雪はなんでも部っていう部活をすることにした。」
へえーと言う
「毅が心配する必要はないだって、俺は雪に誘われたんだ部活をしないかって。俺は最初断ったよ、けど、なんの部活をするのかって聞いたら部活を作るって言うから気になって俺も入ることにしたんだ。もちろん忠告した。俺と関わってもいい事なんて1つもない。ましてやマイナスの方が多いぞって意味の忠告をな」
彼女と部活をすることとなった経緯を話した。3人は頷いてた。一方雪は窓の景色を見ていた。やっぱ冷たいなこの人。
「ねえ、私もその部活に入れてよ」
美穂がそう言う。えーとなんで。なんで、こうなる、
お前とは、あの日から関わるのはやめにしていたのになんで関わってくる。どうして。
「私はもう一度やり直したい。だから、お願い最後にチャンスを頂戴」
強い瞳をしていた。俺は正直嫌だった。けど、彼女の気持ちを踏みにじるのはもっと嫌だった。なんだんだ、この中途半端な気持ち。俺は最低だ関わりたくないと決めたのに優しさで許してしまう。俺は優しすぎる。
「私も」
今度は桜が入りたいと言う。この状況はなんて言えばいいんだ?
「私はいいと思うは、誠に友達増えるのはいいと思うし。」
友達ね、あの頃から友達ではなくなった。また、やり直せと?そんなできるわけない。また、傷つくだけだ。たくさんの人と関われば関わるほど傷つく、また、俺の目の前から人がいなくなるそんな思いはしたくない。けど、信じてみてもいいんじゃないか、1回だけ最後に。また、友達になっても。
「そうだな、ようこそ、なんでも部に、けど、1つ忠告だ俺と関わると嫌われるかもしれないぞ。それでもいいのか。」
二人は合わせて言う。
「それでも、いいよ。もう逃げないから」
ほんの少し許そうと思った。少しずつ許していけばいい、俺が許せるようになるまで。
「まて、俺も入るぞ」
絶対だめだ。毅お前だけはだめだ。おい、絶対だ。
「謝ったらいいよ。ごめんなさいってちゃんと面と向かって」
俺の方を向く、そして、一番でかい声で言う。
「俺は、勉強はできる方だ、けど、人間関係とかは下手だ。あの時噂を信じて失礼なことをしてしまった。本当にごめんなさい」
彼のまっすぐの言葉に心が変わる。多分真面目な人だと思う。真面目なだけで、悪気はないとわかっている。誰かを助けたい気持ちがあるんだろうと思う。しかし助けたい気持ちだけでは誰も救われない。
「いいよ。俺たちで部活を盛り上げるか」
部活メンバーが一気に5人に増えた。これからどうなるか楽しみだ。5人?違った。
「まてよ、5人だと思ってたけど6人だ」
俺は言う。忘れてた。
「沙也加先輩だ。生徒会長の」
周りは驚く。生徒会長は憧れの存在だ。この学校は生徒会長になるとどの名門大学にも行けて地位も名誉も与えらる。とても憧れですごい存在だ。その人が同じ部活メンバーとなると緊張もするだろう。
「本当なのか?生徒会長が同じ部活メンバーなのか?」
毅は言う。多分生徒会長を目指しているんだろう。
「ああ、本当だ」
これからの部活に期待だ。
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