第7話

着ている服をテレポートさせる訓練


ゆみこは鏡の前で、自分の着ている服を見つめた。次の訓練は、今自分が着ているTシャツとズボンを、一度テレポートさせてから、再度自分の体に戻すという、かなり難易度の高いものだ。


「まずは服だけテレポート…そして戻す。簡単そうに聞こえるけど…」


彼女は一瞬、不安を感じた。もし失敗してしまったら、服がどこかに消えてしまうかもしれない。それでも、練習を続けなければテレポートの精度を上げることはできない。


「よし、やってみよう!」


まずはTシャツからだ。ゆみこは深呼吸をし、Tシャツに集中する。「洗濯かごへ…」と強くイメージをし、力を注いだ。すると、Tシャツがふっと消え、瞬間的に彼女の体が冷たい空気にさらされた。


「成功!洗濯かごにいったかな?」


彼女は洗濯かごの方を覗くと、そこには無事にTシャツが収まっていた。ホッとしたのも束の間、今度はそのTシャツを自分の体に戻さなくてはいけない。


「さあ、次は戻ってきてもらうよ。」


ゆみこは洗濯かごの中のTシャツに意識を集中し、自分の体の上に戻るように強く念じた。しかし、何度か試みたが、Tシャツはそのままの状態。彼女は少し焦り始めた。


「戻ってきて、お願い!」


集中力をさらに高め、もう一度強く念じた瞬間、突然Tシャツがふっと体に戻ってきた。ゆみこはその感触を確認し、安堵の笑みを浮かべた。


「やった!成功!」


だが、次はズボン。ゆみこはさっきよりも少し自信を持ってズボンに集中した。今度はイメージも鮮明で、ズボンはスムーズにテレポートされ、洗濯かごに無事収まった。


「次は…もう一度戻す…」


彼女は深く息を吸い、ズボンに集中。少しの緊張感があったが、今度は比較的早く戻ってきた。


「やった!今回はスムーズだった!」


こうして、ゆみこは服をテレポートさせ、再度戻すという訓練に成功した。彼女は徐々にテレポートのコントロールが向上していることを実感し、次はもっと難しい訓練に挑戦できるという自信を持つようになった。


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