第76話

ひゅうっと口を鳴らし、充くんが王子に手を伸ばす。



自分で歩けると言うようにその手を叩いて、王子は立ち上がった。



「じゃぁちーちゃんっまた夕食の時に」




にこりと笑ってドアを閉められた。





…王子、体調悪かったの?



なのにあんなに…?




あたしは込み上げるこの想いに、手先が震えた。



何で?


いつもいつもそう



王子の一つ一つの行動があたしには理解できないよ…



これじゃあたし勘違いしちゃうよ…???




肩を震わせて、自分の手の平で腕を押さえる。



この感情とどう向き合えばいいの?



何であたし震えてるの?




あぁ!考えれば考える程、分からない~~~ッッッ




「そんなの簡単なことですわ」



ぐぁーっと頭を挟み、のけ反るあたしに後ろからの声。



あたしはよろけてその声に向き合った。




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