第24話

「別に出会ったばっかとか関係なくね?」



顔を近づけたままそう問い掛ける。



(そこが問題じゃなくて!!!!ぅわっ!!)



触れそうで触れない唇。あたしは既に目が離せない。




「出会った時間とかじゃなくてぇ…ヒャッ!!」




ふぅっとあたしの耳に妖しい吐息をかけて甘い声を出す。




「じゃなくて?」




(イ…イジワル!このS男!!!)



耳を押さえて涙交じりで見上げるとククッと笑っている。




(こ…このサド…)



「あたしは…彼氏でもない人とそんな事するつもりはないんです!」




ムッとむくれて強く言う。




「…なんだ。それだけ?」




(そッそれだけ?!)




一大事も一大事!そんな関係になったことないあたしとしては、例え彼氏だろうとまだまだ早いと思ってますが!



思ってますが…そんな事は言いません…はい。



からかわれるのが見えてますから…。





「じゃ俺ら彼カノな!はい。これでいいんだろ?部屋に入るから」




ガチャとドアノブを下げている。





(ちょ…ちょっと待て---ぃッッ!!)





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