第18話

「最初っからそう。お前のその瞳。誘ってるとしか思えねぇ」




(え…?!)




「受け入れてんなよ…」




彼がベッドの上であぐらをかいて、髪の毛をくしゃっと触った。




「だ…だって怖かった…んだもん…」




あたしは乱された胸元を掴んで後ずさりして彼から離れた。




グス…と涙が溢れ出た。



怖かった


本当に怖かった



知らなかったこの感覚に、溺れ落ちていきそうで


そんな自分が怖かった。





「…悪かった」




自分の髪からあたしの髪へと手を移動させて優しく頭を撫でてくれた。




その瞳が悲しく濡れていてあたしはまたドキっとしてしまった。




「…泣くなよ」





そう呟く彼をあたしは見つめた。




.

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る