()を付けただけなのに()一(初め)

突然だか()の意味をご存知だろうか、

本来であればただの丸括弧でありそれ以上もそれ以下もない。ただ、

現代の若者の間では()を文末によく使うらしい

例を上げるなら

「……やべっ、財布忘れた()」のように

終わった、、、、みたいなものや

「いや、それは違うだろ()」のように

嘲笑の意味を持ったり

その使い方は多種多様であり、どちらも

ネガティブである。

今から話す物語はそんな()に悩まされる

少し珍妙な物語である。



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僕の名前は 頬餅 光祐 (ほおもち こうすけ)


僕は今日、人生で1番最悪な日だ。

事の発端は僕の友達である

丸鎌 慶太(まるかま けいた)だ、そいつが今日

僕がゲームを負けたことを理由に、

僕は今日から1ヶ月語尾に()を付けないといけなくなった。

「本当に最悪だ()」


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この時はまだ、彼が想像した以上にこの条件が彼を苦しめるとは、彼自身知らなかった。

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恐らく今日でその最悪な日から28日くらいは経っただろう、もう2日で終わると思うとホッとする。


だが気がかりがあるとすれば昨日のことだ、

実は昨日僕の好きだった人に告白した。

本当にずっと前から好きで、早く付き合いたく、こんな時期だと言うのに思い切って告白した。


だがそれが問題なのである。


僕は彼女に告白する時、あの条件を破った。

告白には成功したのだが、それだけが気がかりだった、もしバレたら、もし友達にLINEを見られたら、、、


まぁそんな事ないか、と思いつつ過ごしていたのだ。それが今日、いや今現在、なぜかは分からないがそれがバレてしまった。

だが、流石に告白だし、しかも一瞬だし、

今回ばかりは許されるだろうと、

油断していた。

「まぁ流石に許され、、、」

「いや、掟破ちゃったしなぁ、、、ちょっと

スマホ貸して」

「いや、え」

「はい、これでよしっと」

「?」

そう言われると、何が変わったのか分からないが、先程と全く変わらない自分のスマホが返ってきた。


家に帰って、色々触ってみたが、やはりよく分からない。何も変わった様子はないのだ

きっとあいつの事だから、俺を不安にするためのブラフかなんかだろう。そう思って俺は寝た。


残り1日








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