第4話
こうして掛川城は戻ったが、とうぜん最初は非難をうけた。化かされていて、交渉できたと思い込んでるだけじゃないかと、敬遠もされた。
しかし日が経つごとに、委員会メンバーの行動が正解だったと、市民の生活に現れてきたのだ。
ぬらりひょんが自身の仲間だけでなく精霊や付喪神達も統括したため、神力が宿ったそれらが刈ったお茶は、より濃厚で甘く深い味わいになり、それらが織った葛布はより優雅で落ち着いた光沢をたたえた。産業がみるみる復興し、ゆえに経済が周り、地域がどんどん活性化していった。
なんと、妖達がSDGsを急速に推進させたのだ!
地場が力を帯びると、新たな妖も次々出現した。委員会メンバーはデジタル妖と一緒に、教育の支援に力を入れたり、怪異の募集、百鬼夜行の情報発信をし始めた。すると、観光地としても賑わうようになったのだ。
もちろん悪しき考えの者達も惹きつけてしまい、去年の百鬼夜行には西洋のゴースト達が掛川の昼を奪って夜だけにしようと乗り込んできた。さらに、それを聞きつけた関西の妖怪ハンターが、退治しようと意気揚々と来て混乱をまねいたが、結局は市民と妖達で解決してしまった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます