ジュウイぃっ    が


 十一があっ 1ちん「♯」


 聖上陛下バンザイバンザイ。


 2ちにんち


 スグニトベ アタラシキ セイ カンタンニ トベル


 3ンチにっさ


  スズチャンスズチャンカアイソウニナァ

    スズチャンスズチャンカアイソウニナァ

チョットワガママイッタダケナンニナァ


   2125ねん十一が 7


 手が爛れている。おしっこの水溜りができていル。座敷に立ってずっと白目を剥いていル。天井の角にかっぱが見える。


   97


 大むかしん頃はここにゃあ山があってな、用無しになったばばさ捨てとった。そっからしおき場んなって多くの罪人の首さぎょうさん切り落としとったな。罪の無いのも大勢切り落とされとったよ。元々ここにゃあ美しい山があって清らかな小川があって信仰があって立派な神さんもおっだのに。今はない。なんもない。土地が不浄じゃ。神さんも怒って悪神と化したわ。荒御魂にあてられた山の怪もそりゃようでて悪さをしよる。人をおもちゃのようにして遊んどる。ここにきたやつはみんな喰われる。これが祟りじゃて。


   十一月十二日


 

死亡ごスタート死亡ごスタート 人といきさき 夢であいましょう


 崩御アラセラレル。


 大正十五年十二月廿五日

 午前一時廿五分葉山御用邸ニテ


   「大阪581ゆ・394」


 部屋の中が荒れ放題になっている。掃除しなければ。時間が飛んでいる。


   二〇二五年


 あたまのなかがまっしろになる。ふと正気をトリ戻シテ…………

 アアアアアアアアアアアアアアア               ゆるさん


   二〇二五年十一月   十八日 


スズチャンハホンニカアイソウニナァ

 雛人形モ何ニモ買ッテ貰ワレヘンデ、ホンノチョットウラヤマシクッテ振袖着タイテ、ワガママ言ッタバカリナァ。オ父サント約束シトッタモンナァ。デモオ父サン死ンデモウタ。オゾマシイ女ニ図ラレテ僅カナ金ノ為ニ殺サレテシモタモンナァ。


   二〇二五年68689

どうして彼らが戻って来ないのか今の僕にはわかるこっちのが都合がいいんだこっちの世界を信じた方が自分に優しいんだ現実の世界はあまりに厳しいから目を逸らしてこちらの世界の方こそが真実だって虚構と分かりながらも抜け出せなくなっているんだ帰りたくはないんだ僕らにとって現実の世界は厳しすぎるんだ世間一般のニンゲンゴウカクした幸福な人の尺度で物事を捉えて河童の国にいる僕らを君たちの正義に当てはめて君たちのエゴのためだけに功績のためだけにそっちの世界に引きずり戻そうとするのは僕らにとって二十三号にとって辛く悲しい結末にしかならないのにどうして戻そうとするんだどうして戻らなくちゃいけないんだ僕らの望むものをあなたたちはくれるのかくれないじゃないかソノ優しさは僕のためじゃなく君たちの満足のための慈善じゃないか戻る必要なんてないじゃないか何度も息を吹き返させては死ぬまで痛めつける拷問のようじゃないか無限じごくジャヤナイカ僕たちをソッチノ世界に引き戻しておいてあとは知らんぷりしてまた責苦を味合わせるだけじゃないかだからこもっていたのにどうして君たちの都合で僕らを引き戻そうとスルンダこっちのセカイには僕らの望むものが全てあるじゃないか願ったものをくれるじゃないか君たちよりもずっとずっと慈愛に満ち溢れた幸福の世界じゃないか君たちは二十三号を檻に入れ鍵のかかるところに閉じ込めて奇異な人を見る様にしナガラ飼い慣らして治療しているからと頭の中など病気のメカニズムなど微塵も分かりもしないくせに思いついた薬を適当に与えて頭を朦朧とさせて思考も人格も奪い去って物言わぬ廃人に仕立て上げ檻に閉じ込めドウブツのやうにただ飼い慣らしてソレデモこれが治療ナノダトイウ勝手な言い分で国から金を巻き上げてそれで癲狂というもの成り立っているじゃないか、鬼ダ、君たちは。


   二〇二五年


 たくさんはいってくる


   ごぉるしたい


   45


 あの女が全部やった全部やった、被害者ヅラして憎らしい。悪いのは全部アイツだ。俺は悪くない。一生懸命やっていたんだ。ごめんなぁ、こんな父ちゃんでごめんなあ。



 おお九お


アノ子ハ全部見トッタケド怖クテナンモ言エヘンカッタンヤワ。賢イ子ヤッタ。オ父サン事モゼンブワカットッタ。オ婆チャン折リ畳ンダノモスズチャン埋メタノモ全部見トッタ。ソヤケドナンモ言ワンカッタ。言エヘンカッタンヤ。口ニシタラ今度ハ自分ナンヤロウテ、自分ノ置カレタ状況ヲヨウワカットッタ。



ほんでもあかんかったなぁ。





ホンデモアカンカッタナァ。




   死亡ごスタート

 死亡ごスタート


ぼくはカッパになる。

河童の国に逝く。


ハコ、ハコ

ハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコ


 二十万五千五百五十五年


ハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコハコ


   2010年  


      ハコ。


   2080ネン1Iがつ 日


 ぐちゃぐちゃだ


   2025 45日ぱ


ねこ        サバ        ほこら

     サバ       かめむし   せみ       カハタロ       こけし      ひなまつ

   スーツケース    使えないヒト   早瀬翔太

  畑中サ てんょう   スズチャ        ワタシノコじゃなぃ     「大阪581ゆ・394」

はやせじょたく   ねこ    ろうば   カッコイイ死亡

       むかで あし     にんぎょ           晒し   ごうがく  にんげ   ハコハコ

  ヒトガア  酒   シャベル   おくじょお    げり ざしき   二人    早瀬

                山 かわ      おちむしあ    こなくていい

お歯黒    ベランあ   シミ      ゆるさん      ふりそで      廃棄  ピンクのスーツケース

 くび    さかな   ブロッコ      ふたり   オナジカオ   箱      カイショウナシ   グズ

         うらべ        サバ     電磁波  っぱ 河童かぱあ   うまっています

 おおや  サバ   ハコ     さどる       わたしがわるがったす   ユメデアイマソ  てんちょ


  




あかりをつけましょぼんぼりにおはなをあげましょもものはな

ごにんばやしのふえたいこ

きょうはたのしいひなまつり

おだいりさまとおひなさま

ふたりならんですましがおおよめにいらしたねえさまに

よくにたかんじょのしろいかお

きんのびょうぶにうつるひを

かすかにゆするはるのかぜ

すこししろざけめされたか

あかいおかおの うだいじん

きものをきかえて おびしめてきょうはわたしもはれすがたはるのやよいのこのよきひなによりうれしいひなまつり


……せめて歌ったらんとなぁ。



 2O0O04


あくたがわりゅうのすけもさいごはたしか



  對馬さん所でお祈りせにゃならん


カハタロサマ










                            すたーーーーと

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