オタク履歴その① おジャ魔女どれみ・カードキャプターさくら

 最初に紹介するこの二作品は、私が幼稚園児くらいの歳の頃に見ていたアニメだ。記憶はおぼろげだが、楽しんで見ていたような気がする。まだ「オタク」という概念が社会にあまり浸透していない、もしくは有害なものとして見られていた時代だった。

 魔法を使って色々な事件を解決するどれみちゃんとその仲間たちや、魔法のカードを探して大活躍するさくらちゃんに、私はきっと憧れていたのだろう。両親や祖父母に強請って、彼女らの使う魔法のステッキや変身アイテムのおもちゃを買いそろえてもらった記憶がある。特に、数年にわたって放映されていた「おジャ魔女どれみ」のシリーズは魔法のアイテムの形状が変わることがあったので、どれみちゃんたちが新しい魔法のアイテムを手に入れるたびに、私もそのおもちゃを買ってもらっていた。

 また、「カードキャプターさくら」のマスコットキャラクターだった「ケロちゃん」の関西弁が面白くて、真似していた記憶もある。今思えば、私のオタク因子はこの頃から活動を始めていたのだろう。ただ、年齢が年齢なので、両親や周りの大人は、私が年相応にアニメに夢中になっているだけだと思っていたようで、特に咎められた覚えはない。そもそも両親ともに漫画好きで、特に父はマニア気質な側面があったため、二次元には寛容な家庭だった。そういうことが、私のオタク気質を育てる要因になったのだと思う。

 他にも色々なアニメを見ていたが、この二作品は特に記憶に残っているので記録に残した。特に「カードキャプターさくら」は私の性癖を歪ませたと思う。さくらカード編(ストーリーの中で後半の部分)のオープニングテーマ「プラチナ」が好きだったが、歌っていたのがあの人気声優、坂本真綾氏だと知るのはだいぶ後になってからだった。

 ちなみに、この二作品に関わる思い出は、楽しく美しいものだけではない。

 様々な魔法少女グッズを買ってくれていた私の両親だが、どれみちゃんやさくらちゃんが着る「衣装」だけは買ってくれなかった。理由は、「私では入らないから」。生まれつき太りやすい体質だった私は、この頃にはもうデブスだった。苦い思い出だ。

 もう一つ付け加えておくと、おジャ魔女どれみが終了した後に始まった「明日のナージャ」は途中で飽きて視聴をやめた。さらにその後放映され始めた「プリキュア」シリーズも途中で飽きてしまった。プリキュアシリーズは、あんな一大ジャンルになるとは思っていなかった。

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