水澄の行動で勘違いすることはない。それと武功をあげて水澄の気を引こうとしてるみたいだがそれは無駄だ

そして朝起きると、俺はまず刀の調整をした。俺の魔法は雷を使うから、特殊な作りをしているとはいえ、壊れやすいからな。他の人は刀に魔法を纏わせることはないみたいだが。結構便利なのになんでやんないんだろうな。みんながやってないから、俺も授業ではやっていない。目立ちたくないからな。


「上手く水澄が説明してくれるといいな。もし質問されたら俺が助太刀に入るが。水澄のことをアイドル化してるから、批判を言うやつはいないだろう。むしろ言ったら、針の筵になるしな」


俺が説明をしたら、批判しか来ないだろうが。やっぱり適材適所って重要だよな。俺は出る杭は打たれたくないから、できるだけ黙っておく。昨日の感じだと、無水が絶対に突っ込んでくるしな。俺が考えたことはばれないようにしておこう。


「んーおはよう」


「おはよう。だがその背伸びをして強調するのはやめような?俺も男なんだよ」


水澄は伸びをして胸を強調してきた。でかいって訳じゃないが、形が整っていて、薄着だから目線がそっちにいっちゃうんだよ。興奮しちゃうから、そんなに強調するなよ。


「ふふ、どこが気になるのかなー?」


そう言って、水澄は四つん這いで近づいてくる。そんなことしてると、勘違いするやつ続出して、困ることになるぞ。男ってものは美少女に弱いんだから。俺も中学の頃がなければ勘違いしてただろうな。


「はぁー、おちょくっても無駄だぞ。俺はそいうときは過ぎたからな。そこら辺の男と同じ扱いするなよ。まぁ可愛いのは認めるがな。他の男なら落ちているだろうな」


「か、可愛い?!そんな照れちゃうなぁー」


そう言って腰をくねくねしだした。言われ慣れてるだろ。それともそこら辺の男に言われても嬉しくないとかか。少なくとも俺は水澄と寝食を共に何日間かしたからな。それなりに特別には思っているからかね。まぁ恋愛的な意味で好かれてはないと思うが。


「どうしたんですか?水澄さん顔真っ赤ですよ」


「なんでもないですよ。ちょっと誉めただけなので。水澄そろそろ着替えてこい。今日は作戦を説明するんだから。そんな格好を男には見せられないだろ」


俺は男だと意識されてないから問題ない。そいうのは慣れてるから、特にダメージもないしな。俺のことを好きなる物好きなどあまりいないしな。


「そうだね、着替えてくるよー」


そう言ってちょっと顔を赤くしたまんま、奥の方に向かった。俺は見ないように外に出る。空気がいいな。やっぱり大自然の空気は都会とは違う。長崎が恋しくなるな。


やがて奥に行った水澄が着替え終わると、俺達はクラスメイトを集めて、戦略の説明をする。すると水澄が説明したお陰か予想通り、すんなりと受け入れられていた。むしろよくこんな作戦を思い付いたなと誉められていた。本人は不満顔だが。誉められたんだから、素直に受け取っておけよ。


「それじゃ水澄さんの作戦を決行するとして、軍隊の編成を決めよう。囮は柳生でいいな。敵を誘き出すくらいなら、君みたいな無能でもできるだろ?」


嘲笑うように言ってきた。水澄はそれに文句を言おうとしたが、俺はそれを目で制した。これは俺がやろうと思っていたことだから、自分から言うのが省けた。だがここで黙るだけじゃもっと面倒後とを押し付けてくるに違いないから、一言言うことにした。


「そんな無能が敵将も刈っちゃう可能性があるがな。才能があるとはいえ、上位でもその中の真ん中くらいしかいけないやつよりよりかは役に立つってことだからな。水澄の作戦は囮が重要度を増すからな。水澄式神を何体か貸してくれ。何体か潰しにいく」


すると水澄は笑顔になると良いよと言って、式神を手渡してきた。無水はこめかみに怒りのマークが入っている。他の奴らは無能の癖にとか言っている。別にお前らに認められなくても問題ないから、どう思うが構わないが。この作戦が囮がいかに重要か理解ができていないお前らは活躍できないだろうよ。水澄に好かれるために武功をあげようとするやつとかな。


「それじゃ作戦は終わりです。それでは明日の決行の日に各々体を休ませてください」


無水は青筋を立てながら、周りの女子達にあんなやつの発言きにすることないわとか言われながら、今日泊まる家に向かっていた。まぁこれを教訓にして、授業と修行を真面目にしてほしいが、明日になったら、またキラキラ笑顔で才能に頼った戦いかたをして、努力をしないんだろうな。


そして全員がこの場を離れたあと、水澄は俺のことを笑顔で見つめた。


「隆之助先輩が自信満々に発言したときはカッコよかったよ。あのまんま言われぱなしで黙っていると思っていたし。気にしなければ問題ないって感じで」


「まぁそれもありだが、信頼してくれる水澄の信頼度も下がるかもしれないからな。信頼してくれてるなら、それに答えるのが俺の心魂だからな」


カッコいいと言われて、少し俺はほほをが緩んだ。こんなこと言われるの妹くらいだったから、新鮮に写る。あの発言もあるし、できるだけ敵は削りいくか。


「ふふ、それじゃ近くに森に行って、式神の使い方を教えるよー」


俺達は近くの森に行って、水澄から、式神の使い方を教えてもらった。その時に式神使いになれるほどの才能があるよと言われ、嬉しかったのはここだけの秘密だ。


そして夜が明けて、決行の日になる。俺達の初陣の日だ。






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